表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/200

2年次体育祭③

 次々と大将騎馬をなぎ倒して行ったのは、2年B騎(山川、一兵)だった。残すは優勝候補筆頭の6年C騎だった。

 「山川?後一歩で優勝だが、支える側も限界が近い。」

 「分かっているって。狙うのは6年の大将騎馬だ。行くぞ!」

 「2対1か…。こっちが不利だが山川の狙いはあくまでも大将騎か…。」

 「ねぇ?良子、すごいよ‼あとは6年の大将騎だけだよ?優勝見えてるじゃん!」

 「うん。祈ってる。つよし達ならきっとやってくれる。」

 「よし。こうなれば6年の援護騎は無視して良い。大将騎馬との1ON1だ。あっ。しまった!足が滑る‼が踏ん張る。」

 「どっちが優勝か?勝ったのは?」

 「2年B騎だ!」

 結果的には、メインイベントの騎馬戦は勝てたが、他の種目では体力的に勝る上級生に歯が立たず総合優勝は逃した。閉会式では騎馬戦MVPの山川つよしが賞状を授与された。グラウンド整備や大会本部のばらしも終わり、時刻は1600になっていた。

 「よーし。体育祭実行委員会の皆のお陰で今年も無事体育祭を終えられた。その(ねぎら)いとして1630~1930まで打ち上げパーティーを行う。入浴を済ませ食堂に集合してくれ。以上、解散。」

 「なんか達成感あるな?」

 「真面目に取り組んだからよ。」

 「シャワーお先、一兵。」

 「山川、ちょい待てよ。」

 「急がねーと打ち上げパーティー間に合わねえぞ?」

 「川下二曹も人が悪いよな。こう言う打ち上げパーティーがあるなら事前告知して貰わないと。」

 「田口君からきつーく箝口令をしかれてね。」

 「川下二曹、口堅いもんな。」

 「よーし。皆集まったか?体育祭実行委員会の解散式を兼ねた打ち上げパーティーを行う。1年生と2年生はソフトドリンクで勘弁な。お疲れ様でした!カンパーイ!」

 「一兵!」

 「セツ菜?」

 「探したわよ?」

 「山川とあっち行ったり、こっち行ったりしてたからよ。ごめんごめん。」

 「何?お酒飲んでるの?飲みすぎないでよ?」

 「二十歳越えてるからね。セツ菜はどうだった体育祭実行委員をやりながらの体育祭は?」

 「来年もまたやりたい。」

 「そっか。お疲れ様!」

 「ねぇ?一兵君?つよし知らない?」

 「今はアメフト部の先輩達と飲んでると思うけど?」

 「じゃあ、後にしよ。セツ菜?一兵君放しちゃ駄目よ。」

 「良子もお酒飲んでるの?」

 「私もう20歳だし。」

 「酒癖悪そうだから深酒はやめてね。」

 「セツ菜御嬢様に言われなくても分かっているって。」

 「じゃあ、一兵君セツ菜の事よろしくね。」

 「大丈夫かな?」

 「駄目ですって田口先輩!」

 「つーよーし?ちょっとこっち来て。」

 「何?山川の彼女?山川行ってやれ。」

 「すみません…。」

 「空気読めよ。つーか酒飲んでるの?」

 「おだまり。」

 「酒癖悪っ。」

 「私より先輩が大事なんだ?」

 「そうじゃないって。俺にも付き合いがあってな…。まぁ、今日はお疲れ様。一兵の所行ってて。」

 「仕方無いわね。」

 こうして2年次の体育祭は幕を閉じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ