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防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


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2年次アメフト部新入部員

 今年は一兵達にとって初めての後輩ができる年であった。アメフト部(アメフト同好会)にも、有望な若手が入って来た。センタータックルの山ノ井とテールバックの宇野他計4名が熱烈な歓迎の力で入部を決めた。マネージャーの入部は無かった。

 「今年は関東学連の計らいで、医科歯科リーグに参戦する為の認証戦が12月にある。皆、しっかり鍛練して認証戦、絶対勝とう。」

 「おう!」

 「堂上キャプテンの元一丸となって勝つぞ!」

 「はい!」

 「ちなみに新入生諸君。我々防衛医科大学校アメフト部はブラッサムズと言う。しっかり覚えておくように。」

 とまぁ、一通り説明をした所でいきなり新入生歓迎会が行われる事になった。まだ二十歳未満の者がいる為、アルコールは禁止ではあったが、それなりに新入生の事を知る事が出来た。部員数は30人となり、関東学連の定める常時26人以上の人事要件はクリアしていた。

 「凄いね、一兵?」

 「あーあ。予想以上のクオリティだ。」

 「つよしも負けてられないわね?」

 「誰が負けるか!」

 「まだアメフト歴一年のくせに。」

 「チェリー・ブロッサム、桜ですか?」

 「あーあ。お前もつけてる校章見て見ぃ?」

 「桜、鳩、蛇杖。じゃあポッポーズとかの方が可愛くて良かったんじゃないですか?」

 「スネークスとかだと他校と被るしな。それに桜にはそれなりに伝統と歴史がある。」

 「なるほど。山川先輩説得力ありますね。」

 「まぁ、一応防衛医科大学校の2年生だからな。」

 「山川先輩、そのSマーク何すか?」

 「あーあ、これは射撃訓練でトップの成績を修めた証だ。」

 「俺も欲しいっす。」

 「分からん事はいつでも聞きに来い。ビシバシ指導したるからな。」

 「ちょっと、つよし?パワハラはNGよ?」

 「分かってるよ。それよりちゃんと生活出来ているか?」

 「山川先輩、実は夜遅くまで勉強し過ぎて朝起きれないんすよ。それに加えてアメフト部の活動もあるし…。」

 「そんなの2、3ヶ月もしたら慣れるよ。俺だって朝弱くて一兵から十文字キックされて起きてた時期はあるよ?」

 「外出が厳しく制限されてるのも苦しいっす。」

 「夏休み終われば週末外出解禁だから、それまでの辛抱だ。防衛医科大学校学生なら皆、通って来た道だぞ?」

 「このラッパ生活はルームメートとの信頼関係により成り立つ。それが大切な事だ。」

 「困ったらあの美人マネージャーに相談しろよ。」

 「金海先輩…。ってあの有名な金海グループの御嬢様ですか?」

 「凄いだろ?でも、普通の女性だぜ?まぁ、俺の彼女なんだけどね?」

 「お前ら、もうすぐ日夕点呼の時間だぞ?しゃべっちょこいてる場合か?」

 「飯は食っておきたい。まぁ、そう言う訳でよろしくな。山ノ井、宇野、中田、林。」

 「よろしくお願いします!」

 「じゃあ今日はこれで解散。練習は平日1730~1930まで。土日祝日は0900~1500までみっちりやってるから。」

 「了解しました!」

 「一兵も山川君も先輩になったのね。良子、私達もご飯は食べよ!」

 「うん。」

 「先輩風吹かせちゃって、随分先輩らしいじゃねーか?」

 「お互いにな?そんな事より野上先輩に怒られるぞ?はよ食おう!」

 「点呼、点呼!」

 「急げ、急げ。」

 「セーフ!」 

 

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