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防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


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197/200

医師国家試験本番

 「いよいよだな。」

 「ああ。」

 「やれる事はやって来たつもりよ。」

 「ベストを尽くしましょう。」

 「ここが試験会場か。うわ、一般医大の受験者が圧倒的だな。」

 「防衛医科大学校学生浮いてる?」

 「駄目よ駄目。会場の雰囲気に飲まれちゃ。」

 するとスーツ姿の試験監督員が現れ、問題用紙を配り始めた。ここからは私語厳禁である。試験時間は180分。全ての受験者に問題用紙を配り終えた試験監督員は、スマホの電源を切る様に受験者に指示。受験者はスマホを机上に置くと、始め‼の号令で医師国家試験が始まった。

 (先ずは問題をよく見て時間配分だ。)

 (お!この問題模試でもあったぞ。)

 試験は全てマークシート方式で記述問題はない。

 (よし!この程度のレベルならば防衛医科大学校学生は全員合格出来る。)

 設問は100問で1問1点。70点以上の得点で合格。医師免許の交付となる。

 (さぁぁ、来い来い来い!)

 (ふっ。俺達は6年かけてこの日の為に努力を重ねて来た。全力を尽くしてこの医師国家試験本番に臨んでいる。絶対に落とせない。つーか、思ったよりeasyだな。)

 (どうしよう?緊張して筆が思う様に進まない。こう言う時は深呼吸してお守りをぎゅっと抱き締めて。いつもの私ならこれくらい行ける!)

 (凄い。3人ともドンドン回答してる。私も負けられない‼)

 (分からない時は鉛筆を転がせ、白紙だけは避けろって言われたな。)

 とは言え、ありとあらゆるアプローチをしてきた防衛医科大学校学生にとって、解けない問題はほとんど無い…はずである。試験時間の半分の90分を過ぎた頃には、早くも全問解き終わる猛者もいたが、解答を問題用紙に書いて、自己採点に備える余裕を見せる防衛医科大学校学生達であった。120分経過時点で一兵、山川、セツ菜、良子の4人とも解答及び自己採点用の模写を終えていた。流石の勝負強さである。

 「やめ!」

 と、試験監督員の声が試験会場に響き渡ると、一兵達の戦いは終わった。

 「問題用紙は、自己採点終了後シュレッダーで処分する様に。」

 「不正防止の為か…。」

 「正答はPM1800よりホームページ上にて公開する以上解散。」

 「こんなの何か拍子抜けだよ。防衛医科大学校の期末試験より簡単だったぜ?」

 「180分も要らなかったな。」

 「あーあ。ここで落ちたら留年確定じゃん?まぁ、医学研究科に進学するセツ菜を除いてはな。」

 「私だって落とせないわよ!」

 「二人ともマイナス思考は良くないですよ?」

 「つよし?あんたは100点満点なんでしょうね?」

 「いや、採点してみねーとわかんねーけど、そのつもりだが…。」

 「70点以上で合格なんだから100点満点も70点も同じじゃない?」

 「そうだ。防衛医科大学校学生全員合格してるよ。不合格で留年なんて有り得ないってのが、防衛医科大学校のスタンスだからな。とにかく飯食ってPM1800の正答発表を待つしかねーだろ?」

 「それはそうね。」

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