5年次復習臨床医学講座
復習の最後は臨床医学講座の14講座である。内科学、精神科学、小児科学、脳神経外科学、整形外科学、皮膚科学、泌尿器科学、眼科学、耳鼻咽喉科学、産婦人科学、放射線医学、麻酔学、臨床検査医学、といずれの講座も専門性が高く、広く深くバランス良く学習を進める必要がある。
「どの講座も一夜漬けじゃあ絶対マスター出来ないね。」
「確かに専門性が高くて、難易度は高いわね。」
「でもバランス良く学習して行けば攻略不可能では無いかもな。」
「当たり前だけど基礎をマスターしておけば、応用力も自然と付くはず。」
「後は仲間を信じて、自分との戦いだね。」
「セツ菜ちゃんの言う通り。医師国家試験ではこれらの講座からもランダムで、出題される。日々の努力が物を言いそうだ。」
「あ~あ、シンド。そういやぁ、今日オープン日じゃねぇか?月の湯?」
「行ってみるか?」
「気分転換賛成。」
「小梅寮にいた頃は浴槽に浸かった人が風呂掃除担当だったから、実はほぼシャワーで過ごしてたっていう私。」
「良子、潔癖症だもんね。」
「そんなんじゃないよ。ただ風呂掃除をしたくなかっただけ。」
「そう言って見ればいつも良子はシャワーしかしてなかったね。」
「桜寮ではそんな奴いなかったけどな。」
「そこら辺の野郎と一緒にしないでよ。」
「私もワイワイキャピキャピ騒いでたけど?」
「まぁ、そんなのはどうでも良いけど、PM1730に校門前集合で。」
「随分早いね。」
「飯食う時間も加味してんじゃね?」
「5年になって外出届け要らなくなったのはありがたいよな。」
「ああ。外出届け書くのが面倒で、平日に外出するオプションは無かったけど、日夕点呼に間に合うなら日課後いつでも外出フリーなのはガチで嬉しい。所で今何時?」
「1725あと5分だぜ?」
「良子達間に合うかな?」
「制服のままで風呂道具だけ持って来いとは言っておいたんだけど。」
「一兵!来たぞ!流石防衛医科大学生。時間厳守。」
「お待たせ。走った。」
「じゃあ行こうか。」
「道知ってんの一兵だけなんだから、リードしろよな。」
「と言うても、この道を右に曲がれば、あった‼」
「徒歩5分。あったぞ?月の湯。つーかマジで今日オープン日なん?」
「うん。」
「何か特典有ると良いね。」
「それは調べてないんだ?」
「男性二名、女性二名タオル・桶持参。本日オープン記念に付き一名100円引きで1600円になります。」
「俺立て替えておくわ。」
「2000円お預かり。400円のお返しです。ありがとうございます。制限時間はありません。時間の許す限りおくつろぎ下さい。露天風呂にサウナやジャグジーもございます。」
「っおお、ジャグジー良いね。」
「山川露天風呂!」
「浴槽に浸かったの実家に帰省した時以来だわ。」
「私も5年になってからは久しぶりかも。」
「あ~あ。気持ちよかった。一兵君これ3人分おつりはいらないから。」
「あ、ありがとう。また来ようね!」
「うん!」
「あ~あ牛乳うめぇ!」
結局、早風呂の習慣がついてる4人は30分程であがってしまった。




