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防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


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126/200

4年次航空自衛隊体験入隊(山川つよし・良子)

 時同じくして、山川と良子も航空自衛隊百里基地で1泊2日の体験入隊を行っていた。

 「何だよ。戦闘機にでも乗せてくれるのかと思ってた俺が馬鹿だったよ。」

 「つよし?そう言う事は言わないの。受け入れて貰えるだけ感謝しなくちゃ。」

 「航空自衛隊の基礎教練なんか防衛医科大学校でやってる事じゃないか?」

 「つよし!だだこねてると私の鉄拳が飛ぶわよ?」

 「全然エモくない。」

 「防衛医科大学校航空要員の皆さん、ようこそ百里基地へ。」

 「一日目は航空自衛隊の基本教練を行って頂きます。二日目はF-15戦闘機への体験搭乗を行って貰います。」

 「!?マジですか?」

 「ね?来て良かったでしょ?」

 「ああ。これはマジでエモい。主力戦闘機に乗れるなんて聞いてないぜ?」

 「では、下山田三佐後はよろしくお願いします。」

 「はい!幸田司令。」

 「さっきのおっさんが司令?見かけによらんなぁ。」

 とまぁ、刺激抑え目の一日目は直ぐ終わり、二日目のF-15戦闘機体験搭乗の時間が迫っていた。

 「これが対Gスーツですか?」

 「君、詳しいね。そうこれが対Gスーツ。」

 「まぁ、自分達医官が戦闘機に乗る機会はそんなに滅多には無いでしょうけど。」

 「まぁ、そう言わず今日の対空戦闘訓練頑張ってよ。」

 「今日は8機のF-2に対して16機のF-15が領空侵犯機対応としてスクランブル(緊急発進)する。」

 「ドッグファイトですか?」

 「いや、これは模擬集団対空戦闘訓練だ。」

 「防衛医科大学校学生は各自準備が出来次第D-6ゲートに集合せよ!」

 「良子?失神すんなよ?」

 「はぁ?舐めないでよ?つよしこそ!」

 「二人とも時間無いぞ?」

 「はい!」

 「山川つよし学生だね?楠本二尉だ。よろしくな。」

 「はい!よろしくお願いします‼」

 「じゃあ行こうか。」

 「準備良し。機体異常無し。離陸します。」

 「5番機離陸しました!」

 「うはぁ。すげぇ。百里基地がもうあんなに小さく。」

 「感動している所すまないが、現状8機の領空侵犯機を追う立場だ。操縦はしていないかも知れないが、これは訓練だ。気を引き締めてくれ。」

 「はい!失礼しました。」

 「5番機F-2の編隊が真下にいるぞ!」

 「了解。4番機、先攻する付いてきてくれ!」

 「了解。サッサと終らせようか。」

 「何も見えないぞ?」

 「楠本二尉右30度の方向にターゲットです!」

 「でかした山川学生。ちょっと踏ん張れよ!ロールする。」

 「はい一機撃墜。」

 「まだ来ます!左270度に敵機。」

 「ここか!」

 「よし!二機目。あと6機」

 「5番機よくやった。帰還しろ。」

 「了解。」

 「これからが面白いのに?」

 「まだ10機も控えているんだ。全機撃墜されたら訓練にならん。」

 「はーい。戻ります。」

 「楠本二尉ってエースパイロットですよね?」

 「え?何で?」

 「ワザワザ一機ずつじゃなくて二、三機まとめて落とせましたよね?」

 「二機以上は落とすな。それが命令だったからね。仕方あるまい。それより山川つよし学生の的確な指示がなければ落とすのは難しかったよ?」

 「学生に助けられているうちはまだまだエースパイロットとは言えないかな?」

 結局、模擬集団対空戦闘訓練はF-15部隊の圧勝であった。まぁ、勝ち負けなどどうでも良いが。

 「山川つよし学生。百里に来る事があれば、顔出せよ。」

 「はい!楠本二尉!」

 こうして航空自衛隊百里基地での体験入隊は無事に終了した。

 

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