2/4
2話 愚かな世界
彼らは見ていた。我々の救いようのない愚行、その全てを。
彼らは嘆いていた。自身らの生み出した命達が互いに削り合う愚かな行為に。
彼らは干渉した。愚行を止めよと、伝えるために
しかし、その行いは無駄になった。
我々は反抗した。これは紛れもない正義なのだと。
彼らは再び嘆いた。自身らの過ちに気付いて。
彼らは思考した。我々を止めるために。
彼らは試練を与えた。我々は協力して試練を乗り越えた。犠牲はあったが、確かに我々は分かち合えた。
しかしそれは直ぐに終わった。
再び始まった愚かな行いに、彼らは疲弊していた。
彼らは守護を止めた。