表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

朝日にむかって

夜が明け、私は目を覚ました。



皇さんはもうすでに身支度を整えていた。


「おはようございます。早いですね」


「ああ、時雨。起こしたか?」


「いえ」


「時雨も着替えてこい。そろそろ出発しよう」


「はい」



新しい環境というものには少し違和感と寂しさを覚える。


だけど、私はここで生きるしかないのだから仕方がない。


さらしを巻いて、用意されていた着物に着替える。


転生する前に着物の着方などは女物なら難なく着られるが、男物は着たことが無くて帯の結び方が分からなかった。


「皇さーん!助けて下さい!!」


「どうした!?」


少し焦った様子の皇さんが戸を物凄い勢いで開けて入ってきた。



そして私を見るなりあきれたような怒ったような表情を浮かべた。

「バッ……!」



「あのー帯の結び方が分からなくて…」


はあ、とため息をついて皇さんは後ろ手に戸を閉めた。



「嫁入り前の娘が……」



とか何とか言いながら結んでくれるあたり皇さんは優しく面倒見が良い。


だけど、帯を締める途中ずっと「時雨は男、時雨は男」と呪文のように繰り返すからわかってますよと突っ込みたくなった。



最後に夜桜を帯刀した。



「じゃあ、行こうか」


どこかげっそりした表情の皇さんが言う。



「はい!」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ