手の届く儚い花
だらだらと書いたものになります。
目の滑る文章であり短編なので注意してください。
主人公、ヒーロー共に名前はありません。
彼女はとても強い。
自分が守らなくても、自分で自分のことを守ることができるくらいには。
周りから信頼され、誰からも好かれる彼女。
当然僕も彼女が好きだ。
彼女がふにゃっと笑うと、とても嬉しくなる
話せるだけで幸せだ。
抱きしめると暖かくて、やわらかい。
でも、彼女の体は傷だらけだ。
自分でつけた傷や、誰かにつけられた傷。それを見ると自然と怒りがわいてくる。
彼女はとても脆い。
少し突き放すと自分を傷つけてしまう。
少し目を離すといつの間にか傷つけられている。
彼女はとても優しい。
誰かが危ない目に遭っているのを見ると、すぐに自分を犠牲にする。
自分にできることがあるならとすぐに身を差し出す。
そのせいで彼女は傷だらけ。
僕は彼女のことを、何一つ守れやしない。
彼女は自分の気持ちを表に出すことができない。
しつこく聞いてやっと聞き出せる。
大きな瞳から涙を溢しながら、少しずつ話してくれる。
彼女はとても弱虫だ。そして泣き虫だ。
誰も気付かないところで涙を流す。
たくさん泣いて、たくさん自分を傷つける。
僕が気付いてあげるんだ。
そうすれば君は、自分を傷つけたりはしないだろう?
ほんの少しの嘘を君につくんだ。
僕の言葉なら信じてくれるだろう?
そしたら君は真実を知って、誰も信用できなくなる。
僕がいないと何もできない。
危ない目にあったら僕が助けてあげる。
大きな怪我をしたら、僕が大切にしてあげる。
そしたら、その瞳には何も映らなくなるだろう?
その足は動かなくなるんだ。そしたら僕の印をつけて
たくさん愛してあげるんだ。
僕のものだ。
君はとても強い。自分で自分を守ることができるから、人頼ることができない。
君はとても脆い。少し突き放すと自分を責めて、傷つける。
少し放っておくと、君は誰かに傷つけられている。
君はとても優しい。
誰かが危ない目に遭っているのを見ると、すぐに自分を犠牲にするんだ。
君にできることがあると言えば、君はすぐに犠牲になる。
そして君は弱い。
泣き虫で、弱虫だ。
僕がいないと何もできない。
君は僕のものだ。そうだろう?
その顔も、手だって指の先まで僕のもの。
そのやわらかくてあったかい身体も僕のものだ。
それこそ足の先、髪の一本まで。
僕のもの、僕が守ってあげるんだ。
だから死ぬなんて許さない。
なのにどうして君はそうすぐに死のうとするんだ
「私は強いから、大丈夫」
君は確かにとても強い。
「私は がいてくれて本当に良かった」
だけど、君はとても脆いのに。
「守ってくれてありがとう。今度は私が守る番だね」
どうして自分を犠牲にしようとするんだ。
「優しくしてくれてありがとう」
それを言うのは僕の方なのに
「__はきっと、私の運命の恋人なんだね」
泣きたいのは君の方なのに
「だって、こんなに大好きなんだもん。」
どうして涙を流すのは僕の方なんだ
「愛してる人を守って散るなんてさ、最高の死に様じゃん」
どうして君はいつもみたいに笑ってるんだ
君はいつもそうだ。
何回も、何回も君は僕を守って死のうとする。
だからたくさん傷つけたのに。
君の瞳には何も映らないのに。
どうして君は僕を守るんだ。
嫌いだっていってくれればいいのに。
いっそ突き放してくれればいいのに
「__、愛してるよ」
君はとても優しいから。
だから僕は君を守るんだ。
駄文をお読みいただきありがとうございました。
処女投稿ですので至らない部分もあったかと思います。
自分の好きなように書いたものなので、読者様の目についたと思うと嬉しいです。
ありがとうございました