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この異世界に勇者は要りません!  作者: 狐ン
異世界生活の第一歩
3/8

居候

新キャラ登場。説明回?


 チュンチュンという鳥の鳴き声で目を覚ます。頭がぼーっとするが、どうやらどこかの部屋のベッドで寝かされているようである。死ななかったのかと思いつつ、蒼冶はベッドから起き上がろうとした。上半身を起き上がらせると蒼冶はあるものが無い事に気付いた。



「やっぱり…右腕無くなってんな」

 そこには、肘から先が無くなっており、包帯で巻かれた視るも無惨な右腕があった。右腕が無い事に落胆しつつも、死ななくて良かったと思い、とりあえず納得することにした。


 今蒼冶が居る部屋は、三畳程の小さな部屋で目の前と後ろに縦横50センチ程の窓がついている。窓からは針葉樹がたくさん見えるので、おそらくは森の中だろう。ベッドの右側には、小さな木製のテーブルと椅子がおいてあり、その奥に木製のドアがついている。左には、金属製のドアがついていたが、ベッドがあるので使えなくなっていた。


 木製のドアがついている面以外は金属製で、ドアが後から付けた物だと想像できる。何気なく部屋の中を見回していると、不意にギィと音を立ててドアが開き、何か食べ物を持った男が入ってきた。四十歳位だろうか、堀の深い顔に金色の髪。体は筋肉が大きく盛り上がっており、左目には大きな傷が縦に走ってる。服装は軍服のようなものを着ている。


「よぉ坊主、目覚めたか。ほら、シチュー作ったから食っとけ。ああ、あんまり急ぐなよ起きたばっかだろうから。」

 と、その男は蒼冶の前にシチューをコトリとおいた。見ると、野菜や肉がかなり雑に入っている。余り料理が得意ではないのだろうか。

「まぁ味については保証しよう。ほら食った食った。」


「は、はぁ。」

 蒼冶は苦笑いを浮かべながらも、シチューを匙ですくい、口に運ぶ。右利きの蒼冶にとって、左手を使ってシチューを食べる。

「おっ、美味しい。」


「だろ、お前は怪我人だからな。しっかり食べろよ。」

蒼冶はどんどんシチューを食べていく。


「お前大変だったんだぞ。腕は無くなってるし、血はドバドバ出ててな。俺が回復魔法で応急処置するのが少しでも遅れていたら、お前死んでたぞ。」

やっぱり魔法はあるんだ。蒼冶はそう思いながら、シチューを食べる。


「そういや、お前名前なんてんだ?俺はクローグ・ウォンスだ、宜しく。」

 そう言って、彼もといクローグは握手をしようと手を差し出した。


「宜しくお願いします。クローグさん。俺は一原蒼冶です。」

そう言って翔は握手を交わす。


「ほう、イチハラって名か。珍しい名前だな」


「あ、いえ、俺の名前は蒼冶です。」


「そうか、最初か姓か。ならお前は南の龍国の出か?」

そう言われても困ってしまう。さすがに異世界から来ましたとも言えない。


「すいません。あまり思い出せないんです。お願いします、色々教えて頂けませんか?」

翔がそう聞くと。

「おう、良いぞ。そうだな……」


---------------------


 話をまとめるとこうだ。


 現在蒼冶が居る所はこの世界の東に位置する、アルカスカ連合神國という国の東にある山脈、カフサル大山脈の麓にある、川の近くの丘の上だ。周りは、針葉樹でおおわれている。この辺りは川の上流のほうで、標高も高く冬には多くの雪が降るのだそう。


 次に年だが、今日は中央歴1591年7月24日。時間の数え方は、地球と同じだ。そして、国全体に鉄道ネットワークが整備されていて、町と町を、繋いでいるるらしい。そして、もちろん魔法があり、魔物といる。そのため、この世界の機械は、(·)(·)(·)(·)が魔法で動き、勿論鉄道も魔法で動く。まだまだ色々あるが、今は割愛する。


「さて、メシも食い終わったしソウヤ、お前ここにしばらく居ないか?」


「えっ?」

 一瞬俺はかたまる。

「いや、そんな悪いですよ。助けていただいただけでも充分ですよ。」


「いや、そんなこと言わずによー。こっちだって独りだと出来ることが少なくてな。お前が居てくれるだけで、ずいぶん楽になるんだよ。」


 この人、ずいぶん推してくるな。よっぽど独りが嫌なんだな。だが、それは嬉しい。俺は、この世界で今のところあてがない。ならここに居た方が安全だ。なにも自分から危険に首を突っ込む事はない。


「いいですよ。お願いします、クローグさん。」


こうして、俺はクローグさんの家に居候することになった。


「さて、メシも食い終わったし、ソウヤ、もう立てるよな?」


「は、はい。もう立てます。」

そう言って、俺はベッドから降りる。


「よし、じゃあ付いてこい。居候なら何があるか知らないといけないだろ?まずは俺の相棒から見せてやる。かなり古いが、猟には必要だな。魔物が多いからこれがないと、危険だ。もちろん、お前も使える様になって貰うからな。」


クローグさんは俺が寝ていた部屋から出て、外へ出て、隣の倉庫へいく間、ずっと喋っていた。」


家の周りは、一面針葉樹の森で、遠くからは、川の音も聞こえる。


「さて、ついたぞ。」

そう言って、クローグさんは倉庫のシャッターをあげる。

すると、そこにあったのは………


「ナンジャコリャャャャ‼」

そこには、俺の考えていた異世界のイメージとは、全く違うものが鎮座していた。


次回も説明回になりそうです。

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