日本語は難しい
娘の国語の宿題をみていて、『語群を選ぶ』というのがありまして。
これが、問題数と語群が一致するタイプで、ものすごく語群が多いのです。
まる付けしながら、「これが正解だけど、こっちもいけるよね?」とつい思ってしまう、天邪鬼な私であります。
たとえば、『ひとりぼっちは()』というカッコに入れる言葉の正解は、『さびしい』なのですが、語群の中に『寒い』というのもあったりします。
『ひとりぼっちは、寒い』。
それをやると他の問いの答えがなくなりますが、小説表現としては、私はアリだと思うのです。
もちろん、お子様のうちにあまりこういったぶっ飛んだ表現を推奨するのは良くないので、娘が答えをそう書いたとしたら『違う』と言ってしまうとは思うのですが。
国語の問題を作るのって難しいだろうなあと思います。それを皮肉った、『国語入試問題必勝法』<清水義範> 講談社 は、とても、面白いです。
私自身が賢くないので、あまり言葉の誤用とか気にしないのでありますが。
なろうにきて、最初に思った日本語ハテナは、『生ぬるい目で』という造語。
『あたたかい目で見守って下さい』というのに対して、ちょっと白けた感じで使われていて、ふーん、上手いなあと思ったのですが、たまーに若い方は本来の『あたたかい目』の意味で使用されている、ものすごい誤用もみかけます。
正確にはネット発祥ではないようですが『斜め上』の思考というのも、最初びっくりいたしました。意味はわかりますけどね。
あと、『エタ』もわからなかった。最近は自分でも使うようになりましたが。
新しい表現を使うと、個性が出ます。
ただし、この『新しい表現』というのは、他の部分が『正しい』ことが前提で、そうでないと、珍妙な日本語を使っている変な人間にしか見えないので、使うときは要注意。
ちなみに。
新しい用語ではなく、方言も注意が必要です。
自分が標準語と思っている言葉が、方言だった衝撃! これは、地方の人間なら体験したことがあるかもしれません。
名古屋出身の私ですが、『ざらいた』が、全国的には『すのこ』と呼ばれていることにカルチャーショックを受けました。
だって、学校で普通に使っていましたからね。『ざらいたに土足でのってはダメ!』って先生、言ってましたよ。当然、普通の言葉だと思いますから(苦笑)
あと、『バリ掻く』。
これは爪を立ててバリバリ掻くと言う意味です。
引っ掻くの最上級表現。
いや、これも、関西の友人に通じなくて泣けた表現。
関西人と違い、東海地方の人間というのは、語尾以外は一見、標準語と変わらない言語を使っている気分ですので、自分が方言を使っている認識があまりないのですね。
実際、いまの名古屋人、「やっとかめ」(久しぶりの意味。八十日めということらしい)なんて使いません。使うのは市長さんくらいのものです?
というわけで。
地方を前面に押し出した小説でない場合、方言には注意しましょう。
知らずに使ってしまう恐ろしさ。誤用では全然ないケド、通じなくて哀しい思いをすることがある、日本語表現なのであります。
日本語と言うのは、まことに難しいと思う、今日のこの頃であります。