表紙絵について
「キャラクター小説の作り方」(大塚 英志 )という本を読みました。
いまから十年ほど前の作品なので、多少、時代は変化しているとは思われますが。
その中で、いわゆる『ライトノベル』の表紙が、アニメや漫画絵の理由について述べられていたのがなかなか印象的だったので、ご紹介。
ライトノベルというのは、小説に絵が付くのではなく、『絵』に小説が付いたセット商品の側面が大きいそうです。つまり、これは、出版社が、小説そのものではなく、そのライトノベルから派生するメディアミックスのアニメ、マンガ、ゲームやキャラクター商品などを『売る』ための小説という視点で開拓している分野だったそうな(今は、わかりませんが)
昔のジュブナイル小説というのは、児童文学と、一般小説をつなぐ橋渡し的な小説だったのですが、ライトノベルは、『小説』読者を新たに増やそうと言うよりは、ひとつのヒット商品で大きく儲けよう的な商業スタイルで生まれたジャンルだったという……初期のライトノベルのレーベルなんて見ると、本当にそんな感じがありました。
なろうの、コンテストのレーベルの『絵』はすべて、今時のアニメ系。出版された入賞作品もしかり。
それは、悪いこととは思わないけれど。
自分の小説に、アニメ絵がつくのは、どうにも違和感を感じる私。
(恋愛ものはギリ大丈夫か?)
私の作品のキャラのイラストつきの商品見て、『わお! ○○! 欲しい」って誰も思わないだろうなあとふと思い、そのあたりが、ライトノベルの形式をとっていても、そうなりきれない理由なんだろうな、なんて思ったりします。
結局、ライトノベル黎明期育ちだからねえ。
ジュブナイルの方が肌に合うんだよー。天野センセとか加藤センセのイラストに痺れて本読んでた世代だからね……。
挿絵いらないタイプの読者だもんなあ……。
活動報告に書こうかと思いましたが、長いのでこちらへ。
昭和人間の愚痴です。ごめんなさい。