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王道小説は難しい

 一行読めば、すでにラストがよめる。

 それなのに、どうしても続きが気になって仕方がない。


 それが、『王道小説』であり、様式美がピシッと決まった小説なのだろうなあと思います。

 わかりやすい例だと、『幼馴染の恋愛もの』とかね。

 もう、お互いラブラブなのに、いわゆる両片思いってやつで、ジレジレして、最後はハッピーエンド。

 これなんて、ヒロインが元気よく、朝、玄関に『学校に行くよっ!』って呼びに来るだけで、どんなストーリーかなんとなく予想がつくわけです。

 しかも、その予想を『裏切らない』ことが、一番、読者を喜ばす展開。でも、『飽きさせない』。

 なろうテンプレじゃなくっても、『王道』というものは、そういう『様式美』を追及したものであります。

 言うまでもなく、『王道』とか『様式美』は先人たちが作った蓄積であり、誰かが引いたレールではあります。

 問題は、そこに『オリジナリティ』をどう乗せるか、であります。

 車両を変えたり、風景を変えたりと方法はいろいろあります。しかし、大筋をあまりに変えて、終着駅を変えることは、よほど素晴らしい駅でない限り、読者は望んでいません。


 私は王道小説が好きであります。愛されるからこその、王道であります。

 主人公の命を狙っていた『くのいち』が、気が付いたら、主人公に惚れてしまい、最後は、主人を裏切って、主人公の為に命を落とす、なんて、恥ずかしいベタ展開、大好物です。

 よく、推理小説で『途中で、犯人わかっちゃった、つまらない』なんて話を聞きますが、本当に面白い『小説』であれば、犯人がわかろうが、やめられないはずなんですね。そうでなければ、推理小説を二度も三度も読み返す必要はないのです。犯人がわかっていても『オリエント急行殺人事件』なんて、ぞくぞくするほど私は好きですし、わかっているからこそ楽しめる『別の』読み方だってあります。

 

 ただ、王道、様式美順守という小説は、オリジナリティと緊張感というのが非常につくりにくい小説であり、技量が半端なく要求されるジャンルであります。

「こんな、見たことがあるような話、自分でも書ける!」

 と思ったら……まず、挫折します。挫折しなくても、ゴミ同然な小説を製造することになる可能性が高いです。

 先読みできる小説を書くのは簡単。

 でも、それを『面白く感じさせる』には、技量を、とてつもなく必要とします。


 でも、やっぱり、王道小説をおもしろくみせる、様式美をふまえた小説、イイよね、と思うこのごろです。


掲題の『幼馴染もの』

 ぼさぼさ頭の眠そうなヒーローが出てくるか、ピシッとした意地悪そうなイケメンヒーローが出てくるかで、好みがわかれますね(笑)

 ちなみに、私の好みは、ぼさぼさ頭です。

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