吸血動物と病気
いつもありがとうございます。
今回は、かなりマジメに書きました(当社比)
吸血鬼といえば、コウモリ。コウモリといえば、吸血。
非常にメジャーなイメージですが、このイメージは、かなり近年に作られたものです。
コウモリというのは、980種あるそうですが、そのうち吸血する『チスイコウモリ』は、世界に三種類。うち、二種類は、鳥類の血を吸い、哺乳類の血を吸うのは、一種類だけです。そのチスイコウモリは、中南米に生息しておりますので、かなり古くからある欧州の『吸血鬼』伝説とは、あまり関係ない事がこのことからもわかります。
中南米以外の土地で、実際にヒトを攻撃する身近な吸血動物というのは、サイズがかなり小さいものになります。そう考えると、吸血鬼伝説というのは、現実の生物をモデルに生まれたタイプのモンスターではない、ということになりますね。
ところで、吸血鬼の怖さって、『血を吸われる』ことより、吸われると『吸血鬼になる』方だと思うのです。
これに関して言えば、吸血生物は血を媒介して様々な病気をうつします。ただ、そのメカニズムがわかったのも、かなり近年になってからではありますので、モデルになったとは言えないとは思いますが。
モデル云々は別として。
日本でも身近な『蚊』も、伝染病の媒介者。『デング熱』で起きた騒動も記憶に新しいです。
なんでも、ウイキによれば、世界でもっとも人を殺しているのは『蚊』が媒介している『病気』なんだそうな。
それが真実であれば、『蚊』は、世界最凶の生物ですね。
しかも、世界中、寒冷地をのぞいて、かなりの地域に分布しています。都会から田舎まで、どこにだって生息出来てしまう。
人類にとって、『蚊』は、どう考えても悪モノですが、駆除は難しいですし、そもそも蚊を食べる生き物もおりますので、根絶できたとしたら、崩れる生態系もあるのかもしれません。
ただ、やっぱり、『蚊』に吸血されると病気にならないとしてもカユイです。私など、先日、足の裏を蚊に吸血されまして、歩くたびにむず痒く、蚊に対する憎悪を深めたのであります。やはり、生態系より、我が身が可愛いので、殺虫剤は手放せません(私の心はとっても狭いのです)
ちなみに蚊は産卵の為に吸血しますが、ノミやシラミ、ダニ、ツエツエバエなどは、生きていくために吸血します。これらもそれぞれ、細菌やウイルス、原虫を媒介する厄介な生きものです。数年前にマダニの媒介するウイルスに人が感染して話題になりました。そう考えると、本当に身近なモンスターであります。しかも、武勇はほぼ役に立たず、倒したところでレベルも上がりません(あたりまえだ)
吸血動物で、例外的存在なのが『ヒル』。
唾液に麻酔成分があるので、吸血されても痛くないのですが、噛まれると、血がしばらく止まりません。これは、血液の凝固作用を妨げる成分が唾液に含まれているからだそうです。
ヒルは、病気は媒介しないとされておりますので、この血が止まらない作用を利用して、古くから医療、薬用で使用されています。(ただし、現在、日本では医療行為等は不許可)
とは、いえ。
ヒルの外見は、さすがに可愛いとは言い難いです。いくら古来からの治療法でも、『ヒルで治療します』って言われたら、私はちょっと引きます。(ヒルを可愛いというタレントさんがいらっしゃるらしいので、実際に可愛いかどうかは、みなさまの価値観にゆだねます)
異世界に転移/転生のさいは、ヒル治療に、お世話になるかもしれないですね。
世話になるより前に、冒険中に噛まれる確率の方が高そうだけど。
吸血鬼の話は、また今度。