エンドレスエンド
用語として正しいのか定かではありませんが、今回のテーマは、『エンドレスエンド』。
一話完結、連続もの、です。
知っている人は知っている(当たり前)ですが、『こち亀』こと、こちら葛飾区亀有公園前派出所が、200巻を区切りに終わるそうです。
十年ほど前、友人と、『ガラスの仮面』と『こち亀』、どちらが早く終わるかな? などと言っておりましたが、まさか、『こち亀』とは。
(この話はどうでもいいですね)
一話完結ものの連続ものというのは、書いてみると、意外と制約が多いと思います。
まず、人間関係を大きく変化させるのに、とても勇気がいります。
変化のおこる世界というのは、『時』が流れていますから、『主人公』は成長するなり、経験を積んだりするわけです。
たとえば、『サザエさん』。カツオ、ワカメ、タラちゃん、どの子も、その時、その時、経験をして、学んでいるように見えますが、『成長』できません。
マスオさんとサザエさんは、喧嘩をしても、間違っても、マスオさんが不義密通をして不倫泥沼なんかになったりはしないし、波平さんも『風邪』くらい患ったとしても、入院なんかしないのであります。
そこへいくと、『こち亀』の両さんは、時代に合わせてかなりいろいろ変化をしているわけですが、それでも、基本は変わりません。
一話完結連続でも、『ゴール』の決まっている作品、連続のなかで『時が流れる』作品は、人間関係変化や、成長が描けます。
一応、『名探偵コナン』はこちらの『時が流れる』系なのかなあ、と思います。
微妙なラインですが。
この違いは、意外と大きいです。
自作で、『1話完結、連続』作品を書いたことがありますが、『ゴール』無き作品は、本当に『ネタ勝負』なのであります。その手の作品は、ラブコメっぽい雰囲気を出しても、絶対に結ばれるというような『結果』は出せません。正直、私は書いていて、すごくつらかった……。
40年もの間、ひたすらに『ネタ』勝負でお書きになられた秋本治先生は凄い。
まだ、『完結:予定』ではありますが、その日が来るのを背筋を伸ばして待ちたいと思います。
こち亀でも終わるのだ……ある意味、新鮮な驚きでありました。




