炎をまとう鳥
いつもありがとうございます。
自作で、中国の四聖獣を瑞獣として操る作品を書いています。
その宣伝、というわけではありませんが、今回は『朱雀』についてであります。
朱雀は、四聖獣のひとつで、方位は南。色は赤。五行は火、季節は夏を意味する聖獣であります。
モデルとされているのは、キジ系が多いですが、中国と日本ではデザインが異なったりします。
ちなみに、中国でつくられた星座の朱雀の、中心の星は、うみへび座α「アルファド」という2等星。
アラビア語で『孤独なもの』という意味だそうです。2等星ということで、それ程明るくはありませんが、まわりに明るい星が全くないといっていいところにありますので、そこそこ目立ちます。
日本のキトラ古墳でも、石室の南の壁には朱雀が描かれています。余談になりますが、キトラ古墳の天井の星図は、東アジア最古のものだそうです。ただ、残念ながら、日本の観測星図ではなく、中国で作られた星図だそうですが。
朱雀はその形から、『鳳凰』『不死鳥』『フェニックス』『ガルーダ』などと同一起源説、同一説などがあります。
特に鳳凰とはどう違うか? と問われると、私にはよくわかりません。
五行説の中に入ると、朱雀と呼ばれますが、そうでない場合は『鳳凰』、いい加減な私はざっくりそのように思っております。(正確なところを調べていなくてごめんなさい)
フェニックスの起源はエジプト神話の聖鳥ベンヌといわれています。ガルーダの起源は、インド神話。
いずれにしろ、『炎』を意味するもので、不死性を象徴するものであります。
炎をまとった鳥でまっさきに思い浮かぶのは手塚治虫先生の『火の鳥』。永遠の命を得られるという火の鳥をベースに、様々な時代を舞台にした名作ですね。
すごく古すぎて、誰も知らないだろう科学忍者隊ガッチャマンの『科学忍法火の鳥』なんていうのも、実は、非常に印象深い炎をまとった鳥の姿だったりしますが……まあ、飛行機が鳥みたいになるって構造はどうなっているんだとか、大人になった今ではツッコミどころ満載ですけれども。
比較的新しい? ところですと、『不死鳥の卵』紫堂 恭子先生。日常のほんわかした感じのファンタジーで、ほのぼのしています。
朱雀そのものを扱った作品……たぶんどこかにあるはず……なのですが、あまり記憶にありません。
守護神であるので、かえって、ゲーム系のほうが多いかもしれませんね。
朱雀そのものではないのですが。
アクション系とかで、4幹部がいたりすると、朱雀ってキャラがいることはよくありますね。
しかし、自分で『俺の名は朱雀』とか、本名でもないのに名乗ったりするって、結構ハズカシイなあなんて思ったりもします。
まあ、朱雀はまだ、名字としても名前としても、通用しますけれど。他の四聖獣だと結構キツイです。
「逃げられると思ったか、朱雀」
「まてっ! 青龍」
「覚悟! 白虎」
「おのれっ、玄武!」
――朱雀に限らず、相当ハズイですね。
作者の皆様。ご使用の際は、かなり何かがガリガリ削られますので、ご覚悟を。