プロローグ5
「養父さん、あれは何ですか?」
皇帝に謁見し、今は家に戻り、養父にあの皇帝の姿と帝城の事を問いただしていた。
「フム、カイよ。お主も感じたか。今の帝国は異常だあの魔術師が陛下の隣に現れてから、帝国の政治は…陛下は変わられた。野心家としな」
あの魔術師が何者であれ、帝国は激変して行くだろう。どの様に変化するかは分からないが、帝国を中心に炎が燃え上がり、いずれは大陸中に広がる。
「戦いが・・・起こるんですか?」
「このままでは、いずれな。軍人である以上は命令ならば、動くしかない」
「わかっています」
戦争となれば、皇帝直属帝国近衛騎士団・紅蓮騎士は皇帝の命令次第で戦争の最前線で戦うことになる。どんな理不尽であろうと。
「まあ、今は気にしても仕方ない事だ。それよりも明日から第一皇女・アルトリア様が婚前修行に来られる事が決まった」
「アルトリア様が・・・エッ、時期が早いのでは」
「急遽、決まった。まあ、多少は早いがいずれは来られるからな。急いで準備を始めるぞ」
「はい、分かりました」
これから三日間は戦争が始まった、一応は片付けているが更に綺麗にする必要があったのだった。