第八章用語解説 《登場順》
用語ー、用語ですよー。
『螺旋陣』
穂先の重さと遠心力を駆使し、ジャイアントスイングの様にその場で回転させる槍技。技の性質上、非常に重い槍でないと使用出来ない。また、それに負けない筋力も必要で、実質的にベルトルーゼ専用の脳筋技。
『震空』
カロン謹製の両刃の斧槍。神鋼鉄製で魔力蓄積能力があるが、ベルトルーゼは魔力を任意に扱えない為、頑丈な武器という範疇に留まる。
『狂戦士』
第三級禁忌指定の才能。当時6歳のベルトルーゼはこの才能で大人の兵士を十数人も戦闘不能に陥れた。
具体的な効果は痛覚の遮断、筋力の超上昇、戦闘特化思考、理性の消失。
現在のベルトルーゼは『魔力不感知症』によりこの才能を操る能力を失っており、微量の魔力によって常時微弱に発動していると考えられている。
『魔力不感知症』
魔力を感知する事が出来ず、魔法的才能や能力が一切使用出来ない状態を指す。
先天的に魔力を感知出来ない者と後天的に魔力を感知出来なくなる者に分けられ、ベルトルーゼは後者である。
先天的の場合、悠の予測では脳の異常であり、後天的には頭部への衝撃や外傷、または魔法の失敗による心因的なトラウマが原因ではないかと考えられている。
人間の場合は戦闘職で無い限り致命的では無いが、魔法を尊ぶエルフの社会では出来損ないと見做され差別される。
『盾刃』
カリスが異世界の知識から着想を得て作り出した特殊武器。普段は小さい盾として装備するが、盾の裏にあるフックに指を掛けるとロックが外れ、投擲すると円盤の周囲から刃が飛び出す。一定距離を飛ぶと(内部のワイヤーの限界距離に達すると)反動で巻き取る構造になっており、何度でも使用可能。
悠は龍鉄のナイフと共に金貨100枚でギャランに出世払いで売ったが、龍鉄、神鋼鉄、魔銀、カロンの監修である事を考えれば恐らく金貨一万枚でも買う事は出来ないだろう。
『天使の種』
対象の物質体を変質させ、『天使』へ進化(変化)させる。
色によって権能が分かれており、全部で9個存在したが、悠によって属性特化以外の『天使の種』は破壊された。
現在残っているのは無属性を抜かした6属性を強化する増幅器として使用可能。
『冥府葬送』
『天使』化したガルファの固有能力。対象の星幽体を吸収し自分の力に変換する事が出来る。
光る羽として出現し、一度に大量の相手に使用出来るが速度が無く、普通の人間でも範囲外に逃れれば回避可能。
マーレ
イレルファン領の主要都市。聖神教徒に支配されていたが、反聖神教派の兵士達によって解放された。
『飛弾』
投擲の才能。飛距離、命中率が向上する。これらはゲーム的に勝手に補正が働くのでは無く、第六感に近い感覚で発動している。
『魔弾』
投擲の才能。飛距離、命中率が大向上し、投擲技の習得速度も上昇する。
『導火線』
火を自在に操る魔法。大きな炎は操れず、必ず地面や壁に接していないと使用出来ない。
ヘネティア
メルクカッツェ領の主要都市。ゾアントが再起不能になった後はルビナンテが表向きは領主代理をしていたが、裏では家令のセロニアスが実権を握っていた。セロニアス亡き後はルビナンテが正式に領主として認められ、善政が敷かれている。
『水流』
水を放出する魔法。ある程度その強弱を操る事が出来るが、湿度が極端に低い地域では殆ど役に立たない。攻撃力も殆ど無いが電撃系魔法の触媒として用いたり、服を濡れ濡れのスケスケにするなど応用範囲は広い。
『雷蔦』
地面や壁を伝って対象に電撃を加える魔法。ある程度任意に動かせるが、速度が速い為に操作性は乏しい。また、『電撃』よりも電気が拡散する為に殺害するほど威力を上げるのは難しい。
『大天使』
天使の集合体。後に『第一天使』も吸収して完全体となる。無属性以外の全属性特化能力を持ち、更に母体となったマッディの『殺戮人形』の不死性も併せ持つ。血液を吸収する事で体積を増大させ、更に攻撃力を拡大化出来る。魔物のランクとしては『大天使』単体ならⅦ(セブンス)~Ⅷ(エイス)。『殺戮人形』の能力を合わせるとⅩ(テンス)。
主な攻撃方法は翼を触手に変えての刺突と無属性以外の魔法攻撃、その質量を生かした物理攻撃である。
また、後述の『偽天使』を作り出す能力も持つ。
『偽天使』
『大天使』から生み出される体長60センチ前後の飛行型魔物。殆ど知性を持たず、本能で行動する。魔物のランクとしてはⅢ(サード)程度。
主な攻撃方法は体の一部を硬質化させての直接攻撃。
『大天使』が倒されても消滅する訳では無く、拙いながらも自我を持って人間を襲った。
ある程度の数が共食いし、より強力な個体に成長する事がある。その場合、魔物のランクはⅤ(フィフス)~Ⅵ(シックスス)に跳ね上がり、他の生物を侵食して『死兵』として使役し、詠唱は必要だが魔法を操る事も可能になる。
『奈落千本殺』
『自在奈落』の一形態。全周囲にハリネズミの様に尖らせた『自在奈落』の針を高速で伸ばす。
まだ制御が完全では無く、危うくハリハリとアグニエルを殺しかけ、ギルザードの『真式魔法鎧』を苦も無く貫いた(ギルザードごと)。
『仮契約』
『竜気解放・参』の時のみ使用可能な奥義。魂の空き領域を作り出し、スフィーロと一時的に契約状態となってその能力を使用出来る。レイラとスフィーロの竜気はそれぞれ独自に保有しており、スフィーロの竜気が尽きてもレイラの行動に支障は無いが、レイラの竜気が枯渇すると『竜気解放』が解除されスフィーロとの『仮契約』も解除される。
『精神体封印』
精神体を隔離する技。通常の状態で用いると相手の精神活動を強制的に休眠状態に陥れる事が出来る。
『火竜ノ赫怒』
『火竜ノ槍』と『竜ノ赫怒』の複合奥義。物理的な火力と魂を崩壊させる即死属性が付与されており、精神体に依存した存在でなければ死亡が確定する。
『天使の種』で火力が底上げされていて、フォロスゼータで使用した際は大聖堂の敷地内とその地下数百メートルを溶岩の坩堝と化した。
『死兵』
『偽天使』の能力で作り出された、人間をベースにした死体人形。ゾンビに近いが、増殖能力を持っている分余計に性質が悪く、ゾンビの弱点である光属性や火属性も特効では無い分強いと言える。
しかし動作は鈍く、経験を積んだ冒険者であれば囲まれなければ対処出来るだろう。魔物としてのランクはⅢ。
『警報』
危険を音として察知する能力。音の大きさや方向で使用者に危険を伝える。
アクティブな能力だが、モーンドは修練によりこれを普段から微弱に発動して警戒している。
『亜空領域』
世界体系の外に位置する領域の総称。悠とレイラが最初にアーヴェルカインへ向かう時に抜けた場所もこの場所に属する。天界と魔界は100%敵対関係にある訳では無く、魔界主流派との間には交渉窓口が存在し、それはこの『亜空領域』に設けられている。
通常の生命体には発見はおろか感知も不可能な、まさに神々の領域である。
レビューを貰ったら一気にブクマが増えました。2回目なのに何事かと思いました(笑)
感想と違って書いてくれた人にお礼を言えないのがもどかしいです。メッセージボックス? は、恥ずかしいじゃないですか……(何)
とにかく、ありがとうございました!
次はあらすじを入れて第九章を始めます。




