第七章用語解説 《登場順2》
続きですー。
『悪魔』
『天使』と対になる概念上の存在。悪徳を好み、人間に願いを聞く代わりに魂を奪い去ると言われており、宗教観が強いアライアットではまことしやかに恐れられている。
『氷雪乱舞』
水と風の複合魔法。局地的な吹雪を発生させる。
『龍水』
ベリッサのメモを元に恵が改良を施した飲み物。水、ドラゴンの血、各種薬草の汁、果実などを混ぜ合わせて作られており、疲労回復、体力増強の効果がある。
ただし、血が入っている為にシャロンが摂取する際には更に薄められた物しか口に出来ない。
『窒息』
風属性魔法。毒ガス(二酸化炭素)を発生させ、指定範囲に居る生物を窒息させる。術者の技量が低いと他の者まで巻き込みかねない、危険度の高い魔法である。
聖典
オリビアが自ら記した『静神教』の教義が書かれた書物。日々改稿を重ねており、中々引き込まれる内容の書物として成立している。
ただし、挿絵は正気度が下がるのであまり長時間見ない方がいい。
『高位治癒』
無属性魔法。悠から得た知識によってハリハリが作り上げた『治癒』の強化版魔法である。適正のある者が使えば単体でも骨折の治療くらいは理論上可能であるが、現在この魔法を知る者がハリハリ以外におらず、またハリハリには回復魔法に大した適正が無い為そこまでの効果は発揮しない。
『剣舞の妖精』
下町のとある酒場に現れた絶世の美女アルテナ。その店が強盗に襲われ際、剣を片手に獅子奮迅の活躍を見せ、鈍重な強盗達に対し、まるで踊る様な滑らかさで斬り伏せた事から命名された。
それ以来店ではアルテナに会えるかもしれないという期待を抱いた客が押し寄せる様になり、女主人をほくそ笑ませている。
ガロガ
凶鳥にして凶兆と伝えられる禍つ鳥。魔物では無く野生動物。
殺気に非常に敏感で、基本的には深い森の奥に住み一生そこで暮らしているので見る事は稀。危険を感じると巣を放棄し一生その場には戻らないと言われている。
ただ、その肉は非常に美味で高級食材でもある。
サイレントクロウ
翼長で1メートルほどの鳥型の魔物。名前の所以は闇夜を音も無く飛び回り、その鋭い嘴を急所に突き立てる静音性能からであり、皮鎧程度であれば貫通してしまう厄介な魔物である。ランクはⅣ。
だがその嘴は武器や防具の素材として高い人気を誇り、艶やかで柔らかな消音効果のある羽毛も装飾品や矢羽の材料として重宝されている。
流星錘
流星錘とは鎖または紐の先に重りが付いた物であり、遠心力を利用して破壊力を増す武器である。使用に力をあまり必要としないので女性でも高い攻撃力を得る事が出来るが習得にはそれなりの時間を要する難度の高めな武器。重りを鋭利な刃物に換える事で斬撃・刺突の属性を持たせたり、鎖や紐の部分で相手を絡めとったり捕縛したりも出来る汎用性もある。
フェルン
ノースハイアの街とソリューシャの街の間にある宿場町。
『希薄』
闇属性魔法。闇に紛れ存在感を希薄にする魔法。小さな音や気配を隠す事が出来る。あくまで希薄にする魔法であり、感覚が鋭敏な者には効果を発揮しない場合もある。
『沈黙』
風属性魔法。音の伝播を抑える魔法。
『水幕』
水属性魔法。水の幕を発生させる魔法。火属性魔法の防御に用いるのが主。
『星幽体封印』
星幽体干渉の初歩。魂を休眠状態に固定する。
『暗黒領域』
無と闇の複合魔法。光を一切通さない結界を張る。
『支配』
無属性魔法。対象を制約で縛り任意で苦痛を与える事が出来るが、ハリハリはあまり真面目にこの魔法を作る気になれず、与える苦痛も元になった魔法に比べれば弱く、持続時間も短い。
パトリオ、ステファーに施した『支配』はとっくに効果が切れている。
『神光拳』
拳に破壊エネルギーを帯びて打撃力を増幅する技。神の字が入っているが別に聖気を使用している訳では無い。
『極大神魔滅却昇天撃』
エネルギー弾。人間程度であれば消し飛ばすほどの威力があるが別に当たったらといって罪が浄化されて天国に行けたりはしない。名前が長い。
『斬壊十字双波』
シュルツの新奥義。十字の剣閃を飛ばす技。
バローの『無明絶影』と原理は同じだが、双剣を用いる分消耗が激しい。
また、クロスしている部分の破壊力は『無明絶影』より上だが溜めに隙が大きく、射程距離も若干短い。
『恐怖』
闇属性魔法。対象の恐怖心を増大させる。全く恐怖を抱いていなければ効果が無い。
『時空転送』
ごく小規模の非生物を他の世界に『転移』させる技術。
『蜘蛛網』
無属性魔法。粘着糸を生み出す。糸の強度や粘着力は術者の魔力に依存する。
『覚醒』
仮称の才能。竜の力を得て変質したアルトの『勇気』に対して悠が名付けた。
『勇気』を上回る身体能力の向上、竜気の使用を可能とする。
しかし、その最たる特徴は一定以上の強度で使用すると体が女性化してしまう事である。
この現象はアルトの魂にアルテナが封印されている影響と推測され、現時点でこれを防ぐにはごく弱い出力で使う以外に方法は無い。
しかも『覚醒』を切っても即座には元に戻れない。
用語終了。最後にあらすじ書いて第八章始めますー。




