第六章人物紹介 《名前登場順2》
続きですー。
タルマイオス・マンドレイク 人間:男性 29歳
ミーノス公爵家、マンドレイク家の次期当主。ローランとは同い年で何かと比べられる。
『ミーノス動乱』では父親のディオスの策略を知ってはいたが、特に重要な部分には関わっていなかったと思われる。
性格は自尊心が高く短気。ローランとは対照的に公爵家に生まれた事を至上の物と捉えており、煽られる事に耐性が無くすぐに激発する。
容姿は中の中。センターに分けた金髪と父譲りのギョロリとした大きな青い目を持つが、ディオスよりも肥満体型で少し動くだけで呼吸を乱している。
身長178センチ。体型は先述の通り肥満体であり機敏な動作は出来ない。反面、火属性魔法にはそれなりに優れた手腕を持つが、悠が居た為に暗殺も失敗し牢に叩き込まれる。
単なる小悪党かと思いきや、私室で見つかった聖神協会の意匠のペンダントが物議を醸し出し、尋問の日々を送っている。
ラナティ 人間:女性 12歳
『ミーノス動乱』の後、悠が早朝のミーノスの街で出会った女の子。ごく最近両親を亡くし、家も取り上げられ、孤児院で暮らす事を余儀なくされた。
ミーノスは孤児に対する福祉などは殆ど存在せず、またその将来も男は下男か乞食、盗賊、ゴロツキ、またマシな者で冒険者になり、女は夜の稼業に従事する事になる場合が多い。そもそも15歳の成人まで生き残れる可能性は50%程度であり、重い病気などになった場合まず助からない。
ラナティの言う様に、学校に学ぶ為に入るのではなく、生きる為に入ろうと考える人間は数多い。しかし、悠に諭され、ラナティは学校に希望を持つ様になった。
ジェラルド・ファーロード 人間:男性 31歳
ミーノス王国正騎士団『鋼鉄の薔薇』騎士団副団長にしてミーノス王国子爵。
ベルトルーゼとは親戚に当たり、幼い時から活発なベルトルーゼのお守はジェラルドの仕事であった。その為、ベルトルーゼが騎士団長に就任した時、満場一致で副団長に任命された。
騎士とは思えぬ穏やかな人柄で柔軟性もあり、内外からの信頼も厚い。
実はベルトルーゼを憎からず想っているのだが、まだ初恋すらしていなかったベルトルーゼに迫る事は無く、彼女が幸せなのなら誰かいい相手が見つかるまで待とうと考える少々出来過ぎの人格者である。
ベルトルーゼの素顔を知る、数少ない一人でもある。
ルーアン・レオス・ミーノス 人間:男性 50歳
現ミーノス国王。現在は病床に臥せっている。
既に余命幾ばくも無く、その多発性の癌に侵された体はレイラをして匙を投げさせるほどであった。
悠の『潜行』により精神世界でルーファウスと対話したが、親子の仲は完全には修復される事がなかった。
しかし、過去の記憶から父なりの苦悩を知ったルーファウスは父の影から離れ、王として歩み始めたのだった。
ギルザード・シュルツ デュラハン:女性 1000歳以上(人間としての死亡時は26歳)
アザリア山頂のダンジョンに住まうデュラハン(首無し騎士)。生前はシャロンに仕えた人間の騎士であったが、斬首された後、シャロンの手によってデュラハンとして復活する。
性格は律儀で豪放。かつて仕えた国の風習で鎧の下は何も着ておらず、それを悠に見られても全く動じないなど、少々ガサツな一面もある。
容姿は上の下。元々は金髪碧眼だったのだが、デュラハンとなった時に黒髪黒瞳に変化した。髪は重要な体の一部の為長く伸ばしており、顔立ちは少々印象としてはキツめで中性的である。
身長177センチと女性としては長身。全身鎧を身に纏い、兜を被ると180センチを優に超える。スタイルは筋肉質ではあるが女性らしさも残している。
第六章のラストで悠達に破損させられた魔銀の鎧からハリハリ、カロン、カリスら合作による『真式魔法鎧』の試作品に装備を変え、生身の悠と同等にやり合えるほどの力を得た。
デュラハンの強さは生前の実力と装備に影響を受け、また頭部が離れているとその距離に応じて弱くなる。通常ランクⅥ(シックスス)前後のデュラハンだが、フル装備状態のギルザードは悠曰く「ランクⅩ(テンス)の魔物に等しい」と言わしめる。
シャロン 吸血鬼:女性 1000歳以上(人間としての死亡時は11歳)
アザリア山頂のダンジョンに住まう吸血鬼。1000年に渡る放浪の末、『迷宮創造』の能力を得てアザリア山頂にダンジョンを作り出した張本人。
元々はやんごとない身分の生まれであったが、『真祖』の才能を持っていた事で全ての歯車が狂い出す。
性格は臆病で控えめ。自らの暴走を懸念し人と交わる事を拒絶していたが、悠に保護されて生前の明るさを取り戻していく。
容姿は特上。吸血鬼は誰もが美しい容姿を持って生まれ変わるが、シャロンの場合は目と髪の色が黒く変わっただけで大きな変化は無かった。その髪は立った状態で太ももに届くほど長く艶やかで、顔立ちは清楚な中に蠱惑的な魅力を感じさせる。
身長145センチと小柄。体も勿論あまり凹凸が無いが、『吸血』する事で成長させる事が可能であり、その際は男の視線を釘づけにして止まない極上の肢体となる。
現在は悠の下で居候をしており、自らの嫌悪する暴虐性と吸血衝動を抑える為に鍛練の日々。家事なども手伝い恵を助けるが、箱入り娘なのであまり上手く出来ない事に引け目を感じている。が、平和に暮らせる現在の状況を悠に深く感謝しているのだった。
サフィリエ・ソートン 人間:男性 42歳
ミーノス王国侯爵にして財務大臣。マンドレイク邸の事件に巻き込まれるが、悠達の活躍で命を拾った。
ローランに最も信頼されている貴族の一人であり、命を助けられたからと言って無条件に悠を信用せず、自らの財産まで使ってその人柄を試すなど気骨ある人物。
官僚としての能力も優秀で、今後のミーノスになくてはならない人物の一人である。
今日中に用語も終わらせちゃいますね。




