閑章 人物紹介
マルス・ヨークラン 男性:人間 53歳
ノースハイア王国公爵。主に内務大臣として内政面を担う。
政治的な能力は決して低くは無く、硬軟取り合わせた政策でカザエルの覇業を支えていた。
性格は保守的で猜疑心が強い。自分の地位を狙う者には容赦せず、その立場を利用して幾人も闇に葬って来た。
容姿は中の上。生まれの良さから代々美しい貴族の娘達の血を取り込んで来たので、容姿は悪くないが、人を盗み見る様な眼差しが印象を引き下げている事に本人は気付いていない。茶色3、白7の割合の頭髪は頭頂部が薄くなって来ており、同じく茶色の瞳を持つ目元にも皺が目立って来ている。
身長169センチ。まるで鍛えていないので下腹が出ている。
カザエルの突然の穏健派への鞍替えで最も被害を被った人物であり、なんとか元の方向に修正して行きたいと影で画策している。
シャルティエル・ミーニッツ・ノースハイア 女性:人間 20歳
ノースハイア王国第一王女。アグニエルの妹でサリエルの姉。
政治闘争にまるで興味が無く、今回の王位継承権の白紙化でも好機とは捉えず、「面倒な事になった」と嘆いている。
性格は享楽的で怠惰。王家に生まれた事を最大限に利用し、次期の王の下で一生遊んで暮らせていけたらいいなと考えている。が、怠惰や浪費を悪と捉えないならば悪人では無く、波風の立たない平穏な日々を望んでいる。
容姿は上の上。ノースハイアでも屈指の美貌を誇り、光を浴びると美しく輝く金髪に、男性を夢中にさせる少し下がった碧眼の目元、赤く映える唇、流れる様な鼻梁、完璧な曲線を描く輪郭と非の打ち所が無い。
身長165センチ。均整の取れたプロポーションで、シャルティエルが唯一努力している事があるとすればこのスタイルの維持くらいである。
早く3月経ってこの禁欲的な生活から抜け出して遊び呆けるのが彼女の望みだが、他人から見ると別に禁欲している様には見えない。
プラムド 男性:ドラゴン 500歳前後
ドラゴンクレイドルに住むドラゴンの一体。『心通話』能力に優れ、情報収集を担っている。ランクはⅤ(フィフス)。
性格はドラゴンとしては非常に珍しい事に温和。しかしドラゴンは強さこそが全てという考えが根強いので、多くのドラゴンが彼を馬鹿にしているが、変わり者のスフィーロや強さのみで物事を考えないドラゴンからは信頼されている。
灰色の鱗を持ち、全長は8メートル前後。戦闘は性格上あまり得意では無い。
相次ぐ凶報に振り回される可哀想なドラゴン。
ウィスティリア 女性:ドラゴン 450歳前後
ドラゴンクレイドルに住むドラゴンの一体。サイサリスの友人(友龍?)。ランクはⅣ(フォース)。
性格は義理堅く、出奔したサイサリスの為にドラゴンクレイドルに戻らぬ覚悟でその捜索を開始した。
薄紫の鱗を持ち、全長7メートル前後。好んで戦わないが、戦闘力はサイサリスに匹敵する。
実は龍王の娘であり、その点でもプラムドは非常に頭の痛い思いをしているのだった。
スフィーロが使った『変化』の魔法を修めており、人間としてサイサリスを捜索すべく単身でミーノスへ向かう。
??? 女性:不明 ???歳
世界各国を渡り歩く謎の人物。種族も年齢も性別以外全てが不明。無限の殺意を抱き、今日も彼女は世界を歩く。
ふぅ・・・一気に閑章を終わらせました。次回からは本編第六章です。




