X-14 ???
「人間の王国のノースハイア、ミーノス、アライアット。ドワーフのグラン・ガラン。ドラゴンのドラゴンズクレイドル。・・・次はどこにしようかしら? エルフィンシードかラドクリフか・・・」
何処とも知れぬ場所を歩く女が一人居る。その顔は目深に被ったフードに隠されていて良く分からないが、ほんの少しだけ微笑む口元は、それ以外が隠されているゆえに尚更妖艶さを醸し出していた。
「・・・やっぱりラドクリフからね。エルフィンシードはアライアットみたいにもっと追い詰められてから行かないと有り難味が無いわ。それに、アリーシアとかいう女王も多少は頭が回るみたいだし、出来れば死んでくれると楽なんだけどね・・・何かの拍子で死なないかしら・・・」
恐ろしい内容を口ずさんでいるとは思えないほどに、女の口調は楽しげだった。
「全く、自分でやらないのは逆に疲れちゃう。私が直接やっていいなら、殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して・・・あら? つい夢中になっちゃったわ、悪い癖ね」
狂的なセリフを淡々と言い募る女は途中で我に返って空を見上げた。
「今もこの世界の何処かで一杯死んでるかな? どうせなら皆自殺すればいいのよ。そうしたら私も帰れるのに・・・。どうせいつか死ぬんなら、それが今日でも明日でも変わらないじゃない?」
無限の殺意を持て余しながら、女は歩く。一路ラドクリフ王国へと・・・・
これについては秘密です。




