第三章用語解説2 《登場順2》
続きです。
『冒険鞄』
大量の荷物の運搬を可能とする鞄。空間魔法を鞄内に常駐させている為に重さなども無視出来る。
少々値は張るが、中堅以上のパーティーなら一つは持っておきたい代物。
魔道具
様々な力を持った道具の総称。武器、防具のみならず魔法や音楽など、その効果は幅広い。
レイラを魔道具と偽る事で人前で話が出来る様になったが、レイラほどの性能を持つ魔道具は勿論無い。
魔道具は魔石を媒介にしてその効果を維持しており、バラックから手に入れた『毒牙のナイフ』『冒険鞄』も魔道具の一つである。
『毒牙のナイフ』
バラックから入手した魔道具。対象にカスリ傷でも与える事が出来れば即座に麻痺させる事が出来る。更に深く斬り付ける事で毒に侵す事も可能。
現在は能力と最も相性の良い神奈が悠に許可を得て所持している。
キラーフロッグ
体長1メートルほどの青い大蛙。伸縮性に優れた舌を持ち、その先端を突き刺して毒を流し込んでくる。
毎年少なくない冒険者がキラーフロッグの毒で死亡しており、湿地帯に行く時は毒消しは必須の品。
毒を送り込まれた生物はまず麻痺症状を起こし動く事が出来なくなり、やがて脳や呼吸系が侵されて死に至る。
『影刃』
ミロの代名詞ともなっている影の刃。その原理は不明であり、物理的な物なのか、魔法的な物なのかさえ分かってはいない。
第一王子派
ミーノス王国第一王子ルーファウスを次期国王に押す一派。ローランもこの陣営に属するが、最近は第二王子派に押され気味である。
第ニ王子派
ミーノス王国第ニ王子ルーレイを次期国王に押す一派。ルーレイは政治に興味を持っていない為、傀儡にしようと目論む貴族が主に属している。他派に対して強引な切り崩しなどを行い、現在では一番勢力が大きい。
中立派
どちらの陣営に付くか決めかねている者やどちらにも属さず、あくまで国に対して忠誠を誓っている一派。規模は一番小さいが、無視出来ない勢力。
『連弾』
他の術者と同時に一つの呪文をかける高等技術。机上の計算では術者の人数分を加算した分だけ効果が乗るが、コントロールが非常に困難で実際には2人で1.3倍程度の効果を得るのが関の山。
しかも人数が増えるほどに難度が上がるので10人位が人数の上限であり、効果も4~5倍が限度。
『魔銀』
魔力を多く含んだ銀。高い硬度と魔力への突破力、抵抗力を持ち、武器にも防具にも用いられる高級素材。硬度は鉄の2~3倍ほどである。
長年高い魔力に晒された銀が変質する物で、産出する土地は限られている。
『神鋼』
伝説の武器や防具に使用されているとされる超金属。洗練方法、産出地共に不明であり、現存する物は大変少ない。硬度は鉄の5倍程度で、それらの武器、防具は魔法的な効果を永続的に付与されている為、様々な能力を秘めている。
悠の持つ龍鉄の靴は硬度だけで言うなら神鋼を上回り、伝説の装備並みの硬度を持っている。
龍石
ドラゴンの鱗の様な質感を持つ事からそう呼称される鉱石。硬度としては大した物では無いが、主に魔法の触媒として珍重されている。
また、燃やすと高火力を発する為、鍛冶の世界でも融点の高い金属を加工する際などに用いられる。
水蒸気爆発
水が高温によって急激に気化し、その体積の膨張によって引き起こされる爆発現象。
水は急激に気化すると体積を1000倍以上に膨張させ、その際に高温、高圧を周囲にまき散らす。主にマグマの流入などで地下水が温められて起こる。
マグマの温度は1000℃前後なので、京介も相当な火力を発揮したと思われる。
貨幣価値
この世界には王金貨、白金貨、金貨、銀貨、大銅貨、銅貨、陶貨の7種の通貨があり、それぞれ10枚で一つ上の貨幣と同じ価値になる。陶貨10枚で銅貨1枚、銅貨10枚で大銅貨1枚といった具合になる。
分かりやすく日本円に換算すると以下の通り。
王金貨=一千万円
白金貨=百万円
金貨=十万円
銀貨=一万円
大銅貨=千円
銅貨=百円
陶貨=十円
貨幣はどの国でも意匠は変われど価値は変わらず、王金貨は特別な場合を除き通常の取引では用いられない。用途は主に功績に対する褒賞である。
また、大きな金銭が動く際は直接貨幣での取引ではなく契約書で決済するのが普通である。
正し、これは人間社会での事であり、他種族では貨幣価値は異なる。
用語解説終了です。次はあらすじです。




