希望
なんとなく書きだしてはみたものの・・・
窓の外を見ながら考えていた。
「どうにかなんないかな・・・」と。
先ほどから聞こえてくる音は、隣の廃工場からだ。
そこには、ここらを縄張りにしているちょっとした―いやまあかなり迷惑しているんですが―若者たちの総本部ともとれるとこがあるわけでして、昼夜問わずギャンギャンと騒いでいるんですよ・・・
困った事でしょう?
じゃ何で俺がこんな危なそうなとこに住んでるのかっていうと
ぶっちゃけそんなお金ないんですよ・・・
どうしても都会に出てみたくなって親に頼みこんでダメ。よくしてくれる親戚のおじいちゃんにもいったけどだめ、姉ちゃん・・・はヤダ。あんなのには絶対頭下げたくない。
はぁぁ・・・仕方がない。
あきらめるか・・・
なあんていうとおもったかバーカバーカ!!何で高校生にもなった今でもあんたらのしたで暮さなきゃだめなんだよッ!!つーかなんだあのジイサン!何時も俺の言うことには応援してくれたのになんで今だめなんていうんだよ!おいババア!!テメェか!?ああああ根回し良すぎんだろ!何で毎回毎回・・・!
とまあ、あくまで心の奥でそう呪っていたわけですよ。ハイ。表面上しおらしく振る舞っとくってのはこじらせないためです。いやー・・・めんdげふげふ
ま、何と言おうと通すつもりでした。
お金かーいや大変だなー親使えないしなーどーすっかなー
・・・・・・・!
ま・・・まあ、まずは学費かな
え、えぇ・・・とパンフレットパンフレット(パラパラ)
・・・・・・・!パサァ
なんか・・・入試する前から落ちるとかない・・・いや・・・ない・・・いや・・・いや・・・
よろよろとした手つきで俺の憧れの高校のパンフレットを閉じようとした。
しかし、それはまだ光を放っていた。
「まだあきらめることはない・・・!」
そんな天啓が聞こえたような気がした。
俺のパンフレットは開いていた。そのページこそがもはやおれにできる、高校に入れるかもしれない唯一の手段・・・
「奨学・・・金!!」
・・・いやいやあの時の俺ってばすごかったね。まだ受験には程遠いってのにメガネなんかつけ始めてさ!しかも、あれ、かなり学力いるヤツだったと思うけど・・・三年の秋、テスト全国100位だったっけかな・・・や、おかしいよね!!
ま、だけど奇跡的に入れたはいいけど宿関係ぜんぜんてをつけてなくて、急いで見つけたのがここ。
ま、住めるならいいや
まあいつものことだ。どうせそこをねぐらにしているヤツらがまたなんかやってんだろ・・・
い・・・以外と短い・・・