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すごいすごすぎるよこの人。
やっぱり一週間っていうのが悔しいんだけどね。
表情やちょっとした言い方でセリフにもいろいろあるんだな。
「どうだった?」
「本当にすごかったし」
予鈴の鐘の音が聞こえてきた。
「そろそろ教室の行かないと」
「そうだね、午後も練習する?」
「そうね北山君の弟は海斗に任せて」
「わかったよ。それじゃ放課後もよろしく」
いつの間にか放課後
「それじゃ海斗、北山君の弟もよろしくね」
「修一さん姉ちゃんの部活に入るの?」
「そうよ。入部したのよ」
「マジでそれじゃ俺も姉ちゃんの部活に入ろうかな」
「「「「「!!」」」」」
「だめだよ海斗」
「俺たちの部活の助っ人してくれなかったら俺たちあっという間に廃部だよ」
「残念だな。俺が言うことを聞くのは修一さんだ」
「「「「「なぜだー」」」」」
海斗は運動が大得意で部活はやってないけどたくさんの部活の助っ人部員をしてる。
そんな海斗が部活に入るんだから大変だよね。
「瑞希さん終わったけど」
「修一さんこれからは放課後はいつでも会えますね」
「???放課後は」
「そんなことよりも早く練習しましょ」
「えっあっうん。そうだな」
「海斗弟をよろしく頼むな」
「はい。修一さん」
「あのね。劇の舞台ではなにも作らないの?」
「それはいらない。俺たちのセリフだけでここを江戸時代だと思わせるんだ」
「それはあなたは出来るけど」
「大丈夫だって。だから目に思え浮かべるんだよ」
「君のやる役は京都の小豆団子の看板娘だ」
「京都は新撰組と幕府を倒そうとする人たちのせいでみんなは怖がってる」
「それを君が大きな声でお客を呼んでみんなを明るくするのが君の役目なんだ」
「わかったは」
「夜もセリフを読むのを忘れないこと、わかった?」
「わかってる。そのセリフの気持ちを考えることでしょ」
「正解!」