Accommodate Develop Place 収育所
友達に面白いって言ってもらった!
うれしい!
なので更新しに来ましたw
過去編はまじめばっかって書きましたけど少しだけ軽い文体も書きますよ。
それでは…
HAJIMARUぜ!
一志と真事は監獄のような所に乱暴に入れられた。
監獄と同じような鉄格子に、二段ベットと、洗面台があった。ベットは部屋の端に、洗面台は密着しいる。
床は淡い紫のタイルで張られており比較的きれいになっており、壁はコンクリートの灰色で埋め尽くされていた。
天井からは裸電球が一つだけ部屋の中心にぶら下がっている。
「今日は、もう遅い。寝ろ」
そう言い残して警備兵のような男は立ち去って行った。
しばらく二人の間に沈黙が流れる。
最初の口を開いたのは真事だった。
とても深刻な顔で口をひらいた
「なぁ、ニ段ベットどっちが上に寝る?」
「…………」
深刻な顔で何を言い出すのかと心構えていた一志だったが拍子抜けして言葉が出なかった。
「よし、じゃあここは古典的にじゃんけんにしよう」
真事が明るい声で言う。今の状況を全然気にしていない。
もしかしたらそう取り繕っているのかもしれないが、それは一志にもわからなかった。
「じゃんけん、ポン!」
…………
「っしゃ!勝ったから俺、上ー」
一志は真事は今までで数えきれないくらいの修羅場をくぐりぬけているのだと気付いた。だから今の様な状況でも平然としていられるのだ。
一志がそんなことを思っている間、真事は楽しそうに上のベッドシーツを敷いていた。
ちょうど、上の段からははめ殺しの窓から外が見え、門のようなものも見える。
その後しばらくして二人は深い眠りに落ちた。
―――――――――――――――――――――――――――――――
二人を眠りから覚まさせたのは鍵の開く音だった。
「起きて、支度をしろ。教官がお待ちだ」
昨日とはまた違う男が呼び出しに来た。
二人は言われるままにその男について言った。そして迷路のような建物内をずいぶんと歩いた後、重そうな鉄のドアの前についた。
その男はそう屈強そうでもない指でその扉をノックしていった。
「教官。二人をお連れいたしました。入ってもよろしいでしょうか」
そう大きくもない声でそう言った。そのノックも、声も扉の向こうの人物に聞こえているのだろうか?一志はそんなことを思っていた。
何の返答もなしにガシャンと施錠が外れる大きな音がした。
その部屋の第一印象は殺風景であった。部屋の中心に木製の机と革張りのいすが置かれているだけで、ほかは何もなかった。
そのほかを強いて言うならば、椅子の背の側にあるガラス張りの壁一面を使っている窓だった。そこからは門とおぼしきものが見え、遠くには山が見える。
両側の壁には様々なモニターが設置してあった。
背を向けて窓の外を見ていた。部屋の主が振り返った。
「ようこそ、わが城へ。歓迎いたしますよ」
180cmほどありそうな細い身長に無駄のない筋肉がついている。端正な顔の中でひと際目立つのが、彼の眼であった。歳はまったく想像できない20代にも見えるし、しいて言えば50代にも見えなくはない。
優しそうな眼をしているがその中には冷たい光が宿っていた。
「!」
一志は知らないうちに声にならない悲鳴をあげていた。ひざがガクガクと震え、今にもここから逃げ出したかった。
そんな事にかまいなく、男は近づいてきて二人に握手を求めた。
真事はどうかというと、ものすごく警戒している表情で慎重に手を出した。
一志のほうに体を向けたとたん、一志は一歩後ずさって尻もちをついてしまった。その様子を見て男はフッと笑って呟いた。
「まぁ、いいです。さて、今日から君たちは私の所有物です。ここは何をする場所かというと」
男がそこで言葉を切って、再度しゃべりだした。満面の笑みとともに。
「兵器育成です。人間が最も強くなれるのはどのような時か?それは、死を恐れずに行動することです。ここではあなたたちを兵器という無機物に育てるのです。余計な感情は捨て、目的のための身に行動する。…とはいってもここでは感情を消すことはしませんよ。何れ消さなくてはいけない時が来るのでね」
そういう男はまるで自分の作品をプレゼンしているようであった。
男は一息ついてまた話し始める。
「あなたたちはまだ新入生です。なので、白い服を与えましょう。ちなみに最も長くこの建物にいるA-83は真っ赤な服を着ているので見つけてごらんなさい。彼の赤は《血》の赤さ。君たちは見込みがある、だから強くなったら真紅の服を与えましょう。実に楽しみです」
とても楽しそうに男は話していた。最後には笑い出してしまった。楽しくてしょうがないようだ。
「さて、あなたたちに話すことはもうありません。早速自分たちの部屋で着替えてください。善は急げと言いますからね、それでは期待してますよこれから。S-21、S-22」
その‘教官’と呼ばれた男は最後まで笑っていた。その冷たい目で。
そして彼は最後まで語らなかった、己の名を。
今回は会話ばっかりでちょっと退屈だったと思います。(書いてるほうはそうでもなかったですけどw)
普通僕は一話あたり1500字程度にまとめるように努力してるんですが、今回は2100字くらいになっちゃいました。でもこれくらい説明しとかないとこの収育所の意味はわからないと思います。
さて、今回もまた謎の番号とかいろいろ出てきましたが…
自分で考えたりしてみてください。
まだまだ謎ばかりの展開が続きそうです。ちなみにこの収育所中編は一回時間がかなり飛びます。その間のことは番外編で書きます。
ではまた次回お会いしましょう!
左様楢~\( ^ ^)/~