Inevitable? Casual? 必然?偶然?
どうもお久しぶりです。
かなりだらだらやっています。
久々のAKATSUKIどうぞ!
それでは…
はじまり、はじまりぃー
辺りは雨が地面をたたく音で支配されている。だが、かすかだがバチャッ、バチャッと水たまりを踏む音がする。それもかなりの頻度で。
男は走っていた、ずぶぬれになりながら、一人の少年を背負いながら。
しばらく走っていると視界が開けた。そこには一軒の家が建っていた。男はその家の扉の前まで行く。
「もう少しだからな、頑張れ」
男は背負っている少年に声をかける。扉を開けた瞬間部屋の中から暖かい光が洩れた。
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街ゆく人はだれもそこで座っている少年に目を向けない。
一粒のしずくが少年の凍えた足に落ちる。ぽつぽつぽつと、だんだん雨が降り始めてきた。少年は死んだように動かない。雨はじきにひどくなってきた。
そういえばあの日もこんな天気だったな…、少年は眼球から入ってくる灰色の景色をみてぼんやりとそんなことを思っていた。
そうして、少年はゆっくりと目を閉じた。
「生きろ」
少年はそう言われた気がして目を開いた。眼球から入って来るのは曇りのない白色だった。その白色は過去に見た色と同じ白だ。
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そこで少年は目を覚ました。次に少年の目の前に会ったのは茶色の天井だった。
「どこだ、ここは?」
ふかふかのベット上に寝ていた。体を起してみると体の節々がずきずきする。床に置いてあったスリッパをはく。窓のほうに目をやる、もう夜のようだ。床を歩くと床が鳴りそうなくらい年季が入っている。
ドアを開けると、白衣を着たブロンドの髪の女性が机に突っ伏して寝ていた。
「あの…」
人と話すのは何ヶ月ぶりだろうか。少年は恐る恐る声をかけた。
するとその人はいきなり起き上った。
「あー!どうしよ!優奈にお薬あげるの忘れてたー」
その人は悲鳴に近い声で叫んだ。その後少年に気付いたようだ。
「あ、結構状態的には絶対安静が必要なんだけど。まぁこんぐらい早く回復したんだからいっか。ところでなんか食べる?」
その女性は一方的にそうしゃべるとキッチンに行ってしまった。
「あの、ここはどこですか?それで薬は大丈夫なんですか?」
状況が全くつかめないので質問してみる。
「薬ならね優介が言ってると思うから大丈夫だよ。これ食べてみ、おいしいよ。自家製マカロニグラタン!」
ますます意味がわからなくなってきた…
「すいませんもう一回質問します。ここはどこですか?それと優介って誰ですか?」
少し俺はいらいらしてきた。口調が少し乱暴にならないように注意した。
「ここはねー、私たちのうちで。優介はあなたをここに運んでくれた私のダーリンよ」
しばし俺は無言になる。記憶をたどってみるがどうももやもやとしてはっきりしない。確かあそこを脱走したところまでは覚えている。
「ちょっと待っててね優介を呼んでくるから」
そう言ってその女性は立ち去ってしまった。その間俺はある写真を見つけてみていた。
そこにはさっきの女性と男の人、おそらく優介という人だろう。それともう一人小さな女の子がいる。きっとさっき言ってた優奈って娘だろう。
「いやぁー、君を見つけた時はどうなることかと思ったよ。いったい何があったんだい?」
そう言いながら一人の男性が出てきた。この人が優介と呼ばれた人だろう。
「それじゃ優介、後はバトンタッチね。よろしく」
そう言ってその女性はどこかへ行ってしまった。
部屋には俺とその優介さんと二人だけになった。
「さて、まずは自己紹介から始めようか。私の名前は赤月 優介だ。よろしく。君は?」
「お、俺は守宮 一志だ。よ、よろしく…」
「そうか、一志くんか。何があったか話してくれるかい?」
「は、はい」
自分でも意識していないのに自然と口から言葉が出ていた。
しかし、そこから先の言葉が出てこなかった。
「あ、あのそれが―――
うーんと、次もまた時間が戻ります。
一志の過去が少しづつ明らかになっていくというかなんというか。。。
まぁ、気長に待て!って感じで待っててください。
それではまた次回!
西院ならぁ (=^ー^)ノ