Result of Distortion 歪みの産物
題名にものすごく迷った、、、
今回も会話文長めです。
あと心理描写というか、心内というか
そんなのを入れてみました。
それじゃー、はじまりー!
……………この感覚、前にどこかで。
頭の奥底から、渦を巻くように伝わってくる「声」
「声」が聞こえる感覚ではなく、その「声」に包まれているような感覚…
「…また、お会いしましたね」
その一言で一志は覚めた。
「今日来たのは前日の続きをお話ししようと思いまして」
今日一日は色々なことがありすぎてすっかり忘れていた。
この「思念集合体」という存在のことを。
「…話って何だよ」
「はい、昨日言おうと思ったんですが、時間が足りなくて言えませんでした」
「…それはいいから、とりあえず結論を」
「その計画を実行するとすべてが終わります」
その言葉を聞いた瞬間、時が止まった。
思考が凍りつく、その言葉の意味の受け入れを脳が拒否する。
ようやく終わると思っていたこの建物での日々―――
真事の前では表情に出さなかったが、ここから出られるという話を聞いた時。
信じられない気持よりもここから出らる喜びのほうが大きかった。
だから、その言葉を聞いた時の反動は大きかった。
「正確に言うと、その計画を実行することによって世界が終わります。それも、あなたのせいで」
衝撃の連続だった。
―――ここから出ることによって世界が終わる?しかも、俺のせいで?
何が何だか、わけがわからない。思考が言葉の意味を受け付けない。
「…もう少し順序を踏んで説明してくれ」
混乱している頭では、それを聞くのが精一杯だった。
「…詳しいことは何も言えません。すべての物事には関連性が存在して、すべて同じ結果に収束していきます。『無』という名の収束点に返ります。一つ言えることとしたら、あなたによって『無』に返るスピードが異常に短縮されるのです」
「……」
一志は黙ったままだ。
「今話しているのは、あなただけの本能ではないのです。今あなたは全人類の本能の集合体と話している。私とは、わずかな、ほんのわずかな、世界の歪みから生じた本当は存在しないものなのです。全く交わることのない完ぺきな並行が、徐々に崩れ去っていく。それが歪み。歪みから生じたのは、私―――思念集合体なのです」
「声」はさらに続ける。
「もう一度言います、あなたによって世界が終わります。この世界の未来はすべてあなたの行動によって左右に分かれます。すべ…は……た…の3………こ…………よっ……さ………れ……す」
前と同じように「声」は掠れていった。
しばらくノイズのように聞こえていた音はプッツリと聞こえなくなった。
一志の意識はまた落ちていった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
動悸がして、目覚めた。
心臓が激しく脈打っている。
寝る前にかけただろうと思われる布が、冷たいタイルの上に落ちている。
日はまだ登ってない。薄暗い部屋の中で聞こえるのはかすかな寝息。
汗でぬれた自分の体が風で冷やされるのを感じてブルッと震える。
しかし、その震えは寒さのせいだけではないような気がする。
彼は落ちた布を拾い上げ、もう一度横になった。
震えが止まらないまま、目を閉じる。
世界が―――
そんな言葉を聴いた記憶がある。しかし、考える余裕もない。
彼は、そのまま深い眠りに落ちていった。
あーと、終盤の意味不なやつは気にしなくていいです。
そういう書き方を入れてみたんです、、、
気にしないもの勝ちです。はい
これを更新してるときはもうそろそろ日付が変わりそうな時間。
ではでは、また次回!(さよならー!)))