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人生不可解・不思議道中記 燃えろ、燃えろ、人生の蝋燭、 風よ吹け  吹け  回れ 回れ  もっと回れ 人生の風車   増補版

作者: 舜風人




むかーし


むかし


まだ私が若かったころ、






人生をどう




とらえたらいいのか?




或いは




人生って、、どう生きたらいいのか?




誰でも少年の日々




そう




自己疑問しませんでしたか。






わたしも




15歳の春




「俺ってこれからどうしたらいいんだろ?」って




本当に深刻に悩んだものでした。




まあ、いまにして思えば、、、




青い




青い




悩みでしたが、、、、、、




当時は深刻でした。




でも、、それからあっという間に




あれから、どんだけ時は過ぎただろうか?




そう


ある日、




気がつけば




何と、




半世紀以上が過ぎ去っていたのです。




そうです


50年以上が、、、、、、、






、まさに、、過ぎ去ってみれば、、、、あっという間でしたね。






いま、、鏡をのぞきこめば




そこには




白髪と老人斑 (シミ)だらけの顔の




おじいさんが映るだけなのです。






あんなに若くて、、希望に満ちて、、青春真っただ中だったのに、、




あんなに真剣に人生探求してたのに、、。






あっという間に気がつけば、、




無感動な、、、こわばった心の




老人になった自分がそこには、映るのです。






あの日




真剣に悩んだあのことも、




「おれってこれからどう生きたらいいんだろ?」




そんな悩みも、、




やがて、、




人生の浮き沈みに翻弄されているうちに?


世間の波風にあおられてきりきり舞いしてるうちに、、、




どっかに、消し飛んでしまって?




私の人生にも




それから、、いろんなことがありました。






田舎の鄙びた村から大都会の大学へ青雲の志を抱いて?進学して




でも現実は、、、実際は大都会の下町のどぶ臭い




三畳一間の、築80年のかび臭い下宿に細々と間借りして


大学生活も、青春の恋も全く無縁で、、貧しいだけの孤独な都会暮らしでしたね、




ただ、唯一、




大学では九州出身のO君と妙に気が合って、親友になり、




それだけが友人だったこと、


彼との交友や、部活は楽しかったなあ、




でも、指導教授の「君、、大学院へ行かないかね?」というお誘いも


貧乏でおことわりせざるを得なかったこと、、




それから、、、




大学生活もあっという間に終了して




わたしは、、喰うために、就職は30社以上受けて




当時は就職難で、、、どこも不合格で、、




そうして、、、探して、、、探して、、、、




やっと見つけた就職先は




とんでもない田舎の遠い県にあって、、




仕方なく、、そこに就職するしかなかった、




わたしは、




はるばるその田舎県まで電車で5時間も乗り継いで、、、




赴任したこと、




都落ちの裏みじめさばかりでしたよ。




いやいや?ながらも、、そこに勤めて




でも働けるところがあるってそれだけでも?幸せ?でしたよね?


いつかまた都会で花咲かせたいという一縷の希望で田舎暮らしが始まりました、




でも?


、、気がつけばそこで




なんと、、




そこに、、その会社に、、、30年も勤務することになるとは、、




運命ってわからんものですよね?




おかげさまで?左遷もされず、、過労死もせず、病死もせずに

何とか無事に仕事人生を続けることができたことは

運も良かった??のでしょうね?








仕事人生30年も終わってみればつい昨日就職したような気分で、、、




その間、、平凡な出会いで




平凡な女性と、




平凡に結婚し、、




わたしに似た、平凡な子供も二人産まれて、、




産まれてみれば可愛くて




必死に育てて、、






気がつけば




その子も成人して




ある日、、、、




親元を離れて行ったっけ、、、。




それから私の両親も遠い故郷の実家で今から20年前に相次いで亡くなったっけ、、、。




私は仕事先が遠い他県なので、、介護もできずに、、死に目にも会えずに


両親はなくなっていったっけ、、、








そうして今度は




わたしも、、、すっかり老いて、、持病もちらほらと、、体がきしみだして、、


持病もできて、通院と服薬が欠かせずに、、、




そうして、、ついに、定年が来て、、




会社ともおさらば、、、、、




今は




30年前にローンを組んで買った




すっかり古びきった4DKの建売住宅に






老いさらば得た?老夫婦が残るだけになった。




でも?




人生って?




一体なんだったのだろう?




こうして今はもうすっかりお役目が?終わった自分がいるばかり。




そうさ




もう、俺は終わった人間さ。




だってこれから




何があるっていうんだい?


もう、なにもないだろ?




それにつけても




人生っていったいなんだったんだろ?




今でも




ハッキリとはわかりかねますが、、、






でも、




こうして過ぎ去ってみて




もうほとんど終わってみて、、わかることは、、






人生とはおそらく




蕩尽するためにあるんじゃないだろうか?






という私の結論なんですよ。






だってそうでしょ?




人生に、出し惜しみ?してどうするんですか?




出し惜しみしたって、、やがて老いぼれて死ぬだけですよ。




だったら、、、パーッと






使い切るんですよ。




燃焼しきるんですよ。




ぶすぶすくすぶってばかりの人生では




いざ終ったとき、、後悔だけでしょう?




燃やし切るんですよ。




浪費?し尽くすんですよ。




ぶすぶすくすぶっただけの人生も、、




一気に蕩尽し尽くされた人生も




ともに、、やがて、、終わるんですから




使わなけりゃ損ですよ。


そうして、




後には?






なんも残りませんよね?




そうでしょ?




どんな大金持ちも




どんな貧乏人も


死ねば




骨は焼かれて、、骨壺に納まり、、




それでおしまいですよ。




それだけ、、、、




だったら




そうなる前に






生きてる間に




この人生を蕩尽してやるんですよ。






燃やしきるんですよ。






だって




そうでしょ?




人生なんてものは




蕩尽するためにあるんでしょう?






それが人生の秘密?でしょ?




それが人生の奥義?でしょ。






かりそめの肉体舟に




気がつけば




乗っていたわたし、






そうして舟は川を下り




ある時は急流にもまれて木の葉のように






また、ある時には




ふかーい瀞の淵に




ゆっくりとたゆたい、、




けれど、




舟はいつも






川をくだっていた。






いつか、大海にたどりつくまで、、






たどり着けば、、海に吞まれて




海底の藻屑になるが、わが定め。






だったら




蕩尽し尽くさんで、なんとしようか?






燃やさずになんとしようや。






何をやっても、、、




世界を放浪して千里の道を踏破しても




あるいは、、




何もしないでどこも行かずに生まれた村で、むなしく朽ちようとも、




死んでしまえばみな同じ、、




それはわかってるよ、




でも、




それだからこそ




やってみようじゃないか?




人生は夢?




だったら夢に狂おうぞ。






人生は虚仮?




だったらなおのこと




蕩尽し尽くそうぞ、




それが人生




それしか人生に意味はない。




そうでしょ?




ね?




それが人生




それこそ人生。






ね?






そうでしょ?






でも






それもこれも






もうみんな終わりですよ。






そうして、、






もうすぐ




最後の大冒険が迫ってくる。






最後の大冒険?






そうさ、






最後の大冒険さ。






誰にでも来る、、死っていう大冒険さ。




どんな平凡な人生を送った人も




最後にはこんなにも




ぶっ飛んだ?冒険が待ってるって。






ある意味、




すごくない?






死ですよ。




死んじゃうんですよ。




全く平凡極まるような人生しか送ってこなかった人でも、






こんな、、死っていう




今までとは全く異種な




異様な?




異質な?




全く経験不能な




どうなってるのか皆目わからない


行ったきりの?


自分が消失する?


謎だらけの大冒険、、、、




死ですよ。




死って、、まさに最後の大冒険の旅立ちでしょ?




平凡極まるつまらない?人生の最後に待っていたのは




死というまさに未知の大冒険だった。




これってすごくないですか?




さあ、




それではそんな死の大冒険を




待つためにも、






心の準備でもしましょうかね?




ね?






みなさん?




最後の大冒険を不安がるのではなく、、






むしろ、誰にでも




当然来るのだという




安心感を持って




恐れることなく






その時を




待ちましょうかね?




ね?






みなさん?



そうさ

だからこそ




いまを生きること


いまを蕩尽すること


命のローソクの炎を


燃え立たせること




そうさ



だからこそ




風よ


吹け


吹け



もっと吹け



そして


もっと


もっと


回れ


回れ


回れ


わたしの人生の風車

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