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五ノ話・二

修羅ノ介は、首を横に振った。


「では、この場におる他の者の寿命か」


修羅ノ介は、これにも首を横に振った。


「もしや、この場におるすべての者の寿命か」


いきり立つような声で信長が問うた。

修羅ノ介は、やはり首を横に振った。


「では、何の寿命なのじゃ」


信長の声がひときわ大きくなった。

修羅ノ介は少しだけ間を置いてから、口を開いた。


「この蝋燭は、みなさまがおわしますこの場所、本能寺の寿命を表しているのでございます」


言い終えて、修羅ノ介はぐるり見回した。

燭台の上で燃えている炎が大きく揺れた。

それは、一瞬消えたように見えたが、再び威勢を取り戻し、揺らめいた。

炎の下の蝋は、いよいよ僅かとなっていた。


「では、この寺の寿命がじきに尽きるというのか」


信長が問うと、修羅ノ介は、「はい」と静かに答えた。


「それでは、今宵最後の御伽語りをさせていただくことにいたしましょう」


修羅ノ介が言ったが、みなは茫然とし、固まったように動かなかった。

信長も同様であった。


「本能寺での最後の御伽語り、どうぞお聞き下され」


修羅ノ介は頭を下げた。

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