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一の巻・六

ところで、鬼を踏みつけた毘沙門天は、謙信公がおわします館の敷地の中にある神社に祀られておりました。

そのため、謙信公の家臣たちはまったく気兼ねなく、この毘沙門象を崇めることが出来たのでございます。


鬼の体が毘沙門天に踏みつけられた後、幾人もの家臣たちがこの像を詣でました。

しかし、足の下に踏みつけられている鬼に気づいた者は一人もおりませんでした。

おそらく、その者たちには鬼の姿が見えていなかったに違いありませぬ。


さて、謙信公の配下の中に一人の武士がおりました。

武士と申しましても、さほど地位の高い者ではございませぬ。

戦場におきましては、足軽に混じりまして戦う程度の男でございます。


ある時、この武士が毘沙門象の前へとやって参りました。

他に誰も居ない、夜も更けた頃でした。

無論、この者は願をかけるために参ったのでございます。

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