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一の巻・四

すると、はるか上から声がいたしました。


「われは毘沙門天ぞ。

われが守護しておる謙信に近づこうとするおまえは何者じゃ」


それはまるで、天上から雷が響き渡るような音でございました。

床に転がり動けぬままの鬼は、震え上がりました。

謙信公が深く信奉しております毘沙門天といえば、持国天、増長天、広目天とともに四天王に数えらるる仏神でございます。

鬼のような邪悪な存在にとっては、大変に恐ろしい存在でございました。


鬼は何も返すことが出来ませんでした。

言葉を発することが出来ぬのですから、それはもっともなことでございます。


鬼の顔には、隆々と発達した毘沙門天の片足がしっかと乗っておりました。

さらに、その足は絞り込むように鬼の顔を踏みしめました。


骨が次々と砕けたのでしょう。

何とも嫌な音がいたしました。


あまりの痛みのため、そのまま鬼は再び気を失ってしまいました。

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