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一の巻・十九

謙信公の魂はその場に倒れ、体と一つになりました。

その後、謙信公が二度と起き上がることは無かったのでございます。


男がそこまで言い終わった後、少しだけ間が開いた。

その間、この薄暗い部屋は静まり返っていた。

武将の額から頬を汗が伝い落ちた。

囲炉裏の火が消えかかっていた。


「何とも気味の悪い話じゃな。ところで、願をかけた男の願いは叶ったのか?恋敵を殺すという願いは」


「はい」


武将の問いに、男はすぐに答えた。

武将は驚いたようだった。


「鬼といえど、一度した約束を違わぬとは殊勝なものである。わしも会うてみたいものじゃ」


「鬼に、でございますか」


男の言葉に、武将はうなずいた。


「たとえ鬼であろうとも、願うたことを叶えるのならば、神でもあろうし、仏でもあろう。わしも、その鬼に願をかけてみたいわ」


武将が言うと、途端に男は声を上げて笑い出した。

武将は戸惑いと怒りとが入り混じった顔になった。

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