表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/115

一の巻・十七

「それは死者の名を記した書でございました。

その中に、たしかに不識院謙信、つまりは上杉謙信公の名が記されていたのでございます」


男の言葉に、武将は険しい顔になった。


「すべての人の名が、そこには記されているのか?」


「近々死ぬ者につきましては」


男が言うと、武将は表情を曇らせ、口ごもった。

何を言うべきか、躊躇っているように見えた。


「お伺いになりたいことがあれば、遠慮なくおっしゃって下さいませ」


男は武将とは対照的に平然と言った。


「仮にだが、わしが近いうちに死ぬとすれば、わしの名はそこにあるのか?」


武将の声はかすれ、震えていた。

男は口の端を歪めた。


「もし、あなた様の死期が近ければ、当然そこに名が記されておりまする」


男は話を続けた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ