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一の巻・十

「いくら願をかけたところで、毘沙門はそなたの願いを叶えはせぬぞ。

何故か分かるか」


鬼の言葉に、男は震えながら首を横に振りました。


「そなたの願いが邪なものだからじゃ。

そんなもの、叶えるはずがなかろう、仮にも神仏なのじゃぞ。

しかしな」


鬼はそこまで言うと、にたりと笑ったのでございます。

その口元からは、尖った牙が二本、突き出しておりました。


「わらわは違う。わらわは願いを叶えてやるぞ。

それが、どれほど邪なものだとしてもな」


鬼は口の端を歪めました。





「鬼の言葉を安易に信じるというのか」


武将が言った。


「恋路は人を惑わせ、狂わせるものでございます。

それがもし叶うのであれば、他のことは目に入らなくなってしまう、よくあることではございませぬか?」


男は上目遣いに武将を見た。

武将は何も言わなかった。

男は話を続けた。

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