ラブコメ?いいや違います。
「お兄さんにとって僕はなんなのさ?」
そう顔を真っ赤にしたブタ妖精が捲し立てる。
「居候?」
「もっと他に言い方あるでしょう?」
「寄生虫?」
「ちょっと『マナ』もらっているだけだよ」
「敵」
「なんでさ。なんでこんな『可愛い僕』が敵になるんだい?」
チョイチョイ
水に写った姿を見せる。
「ちょっと『ぽっちゃり』してるだけじゃないか。これが可愛いって人、世の中には結構いるもんだよ。」
(こいつ自己肯定感ハンパナイ。。。
しかも、俺をこの世から抹殺しようとした事実すっかり忘れてやがる。。。)
「『見られた相手を消すしか方法はない』
誰の言葉だったんかな?」
口笛を吹く振りをして横を向く。
(実際鳴ってないところが痛い。。。)
「まっあれは、ちょっとした相互の誤解ってやつで、ははは嫌だな、もしかして本気にしてたとか?」
(思い出したらしい。)
「『敵』と書いて『ライバル』と読む。
全力で戦った後は『友情』とか『愛』が生まれるもんだよ。お兄さん。
少なくとも今、僕はお兄さんの為に役にたっているだろう?」
「少しはな。少し。」
「もっと僕を大事にした方が良いよ。後で悔やんだって遅いからね。
あの時『エル』を大切にしておけば、取られ無かったのに。。。って後悔しても遅いからね。」
(どこのラブコメだ。。。はあ。。。。相手するの止めとこ。)