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諦めきれない?
哀れみの目と慰めの言葉を『ベネル』師匠から掛けられた。
『『カイト』は魔法が使えなくとも俺と良い勝負したじゃないか。最後『スリープ』で結局、俺が勝ったけどな。
ま、神は気まぐれだ。何かの折りに遭遇して、魔力をくれたりするかもしれんぞ」
「例えば『パネル神殿』に行って、今から神より加護を受ける事とか出来ないものなんですか?」
「『パネル神殿』に入れるのは、未だ性別が定まっていない幼児だけだ。神は無垢なる魂のものだけを受け入れるからなあ。もう諦めた方が良いぞ。」
(締めるか。。。悔しいなあ。)
(『クイック』は魔力によって、『気』が身体を巡回するスピードを上げるんだよな。
魔力を使わず、『気』を自力で
高速回転できればどうだ?
内功の修行では試してみたことは無いが、出来ないだろうか?)
試してみるか。
目を瞑り、『気が身体に満ちる』のを感じ、『気』が上から下、下から上へ巡るのをイメージした。そして、段々そのスピードが上がる様子を想像する。
試しに腕を振ってみた。
『ブン』
(えええ~? 出来てしまったとか?)