魔力
※※※※※※
魔力。。。
魔法に憧れを抱いていた俺は興奮した。
(『エル』どうやったら魔力を使うことができるんだ?)
(それはね、こうチャーッと魔力の塊の端を捕まえて、ぐゎっと逃がさない用にまわして、グルングルンとこっちの世界にもってくるの。お兄さん、最初は『チャーッ」だよ。「チャーッ」が大事だからね。)
『エル』はどうやら『感覚派』らしい。。。
(真似すんの無理だ。。。)
正直理解するのは無理そうなので、師匠に聞くことに勝ってした。
「『魔力』ってどうやったら使えるようになるんですか?」
「『気合いと努力』ただこれだけだ。」
(はい、ある意味予想通りだったけど
尋ねた俺が馬鹿だった。。。
質問の仕方を変えるか。)
「師匠はいつ、どこで魔力の習得されたのですか?」
「『ボナファ』の神殿でだ。選別後『開通してすぐ』に司祭から教わった。当時は『神童』って騒がれたもんだ。」
(『ボナファ』は地名?それとも神の名前?か)
「『ボナファ』ってなんですか?」
素直に聞くことにした。
「お前有名な『ボナファ神』を知らないのか?英雄『ライフォス』が緑の炎を取るのに協力したとされる神だよ。」
「師匠、申し訳ない。俺はかなり遠くから旅をしてきたんだ。ここの神さまや魔法についてまったく知らない。教えてくれ」
「よほど遠くからきたんだな。ただ、今神話を悠長に聞いている時間がお前には無いと思うが?。。。ちょっと待てよ?お前もしかして『神無し』か?」
「『神無し』ですか?」
(聞いたことがない言葉がでたな。)
「聞き方を間違えたか。お前が加護を受けている神はなんなんだ?」
「特にいないと思います。」
(ステーションで300年特訓してしてくれた神がふと浮かびはしたが、あれは別の世界の神だよな。)
「『パネル神殿』で神の選別の儀式は受けて?」
「いません。」
「なら、魔力の開通は?」
「『開通』と言う言葉自体始めて聞きます。」
「ってことは、加護やギフトも無いと?」
「多分。。。」
「じゃ、魔法の習得は無理だ。」
可哀想な者を見るような、『哀れみ』の表情が浮かんだ。