決意の夜に
攻略サイトで噂のようなものをみつけた
”ネクヒロの製作者はゲームの裏ボスとして登場する。そして、そいつを倒すと英雄の称号が手に入る”
それならばキーの目標は決まった
「よっしゃーー!この理不尽製作者をぼこぼこにしちゃる!このデータで」
そう息巻いて再びゲームを起動した
—注意—
ベッドでログアウトとしないとその場で棒立ちになります。今回は初回ということで異世界者支援所の宿舎に移転しました。
「しまらないよーーー!」
キーはそう絶叫しながらベットから飛び起きた。
宿舎は簡単なベットが部屋一面にならべられていた。そこには数人いてキーの奇声を書いてびっくりしていた。
(はぁー恥ずかしいわ〜ダブルの意味で!)
宿舎を出て冒険者組合にむかって歩きながら考えていた
初期魔法しか使えない状況でどうやって敵とたたかっていこうか
(なぐるか?もう、杖で物理的になぐるか?)
初期魔法に魔力を杖に溜めて物理攻撃力をたかめる方法があった。中距離で戦うから魔法職の申し訳程度の接近時の攻撃である。
しかし、これには問題があった。
このゲームには魔力と持久力、さらに疲労ゲージがあった。
あたりまえだが、魔法をつかうと魔力をつかい
武器をふるうと持久力をつかうのだ
疲労ゲージはどちらを使っても少しづつ減っていき回復速度はかなりの遅さである。
問題はなにかというとこの魔法職の物理攻撃魔法は持久力と魔力両方つかうのだ
さらには魔法職を選んだ時点で魔力と持久力の比が魔力のほうに大きく傾く
つまり、個人の継続戦闘能力が著しく低い
(持久力の消費を最小限にする動きで攻撃を叩き込むか。おもしろいじゃないの!)
真琴は格闘技を習っていたためすこし自信があった
(よしっ!やってみよう!パーティーを探さなきゃ)
キーはそう思いながらパーティー探しに乗り切ろうと酒場についた時ある事を思い出した
(あれ?自己紹介って大事だよね?じゃあ、私は「魔法つかえない魔法使いだよ!てへっよろしくっ」とでも言うのか?そりゃはずかしすぎるだろ!そもそもなんだよ魔法つかえない魔法使いって矛盾してるじゃん!もう一般ピーポーじゃん!)
(やめた、とりあえず、1人でモンスターと戯れてやるわ)
そうして、キーは街を出た
大きなゲートを抜けると道があり道の横には緑が茂っている。
道を少し進むと森へと入る道と街へと続く道があった。
この森の入り口付近は初心者でも倒せるゴブリンがメインだと冒険者組合で情報を手に入れたのでそこでゴブリンを倒すことにする
さっそく1匹のゴブリンをみつけた。
「ごぉーぶぅーりぃーん 狩じゃーい」
キーは掛け声とともにゴブリンに向かって走った。
そして、魔法を発動させつつ杖をふりあげる
(スタッフストライク)
そう念じると杖の先端が光り輝く
キーはその杖をゴブリンに向けて振り下ろした
ゴブリンはその攻撃をうけて吹き飛ぶ
(お?なかなかすごいんじゃない?)
ゴブリンはむくっと起き上がりキーにショートソードふる
キーは慣れた動きでそれをかわして今度はゴブリンの真横から<スタッフストライク>を発動させる。
ゴブリンは吹き飛んでいきそれから立ち上がることはなかった。
(火力あるじゃん!いける!)
そう思った瞬間
茂みから四体のゴブリンが姿をみせる
(多いなーやれるかな?)
杖をぎゅっと、握ってゴブリンを見据える
魔力温存のため今度は魔法を発動させずゴブリンたちの攻撃をいなしつつ、攻撃をあてていく。
四体の内の一体に狙いをさだめ魔法を発動させようとした瞬間
体が動かなくなった
「げぇ、持久力きれた…ひぇーーー」
四体に袋叩きにされたキーの視界はいつの間にか暗転した
「こんにちは冒険者さん。起きてください。」
女性の声に目をむけると第二受付所にいた少女が目の前にいた
「本来なら貴方は死亡していたのですが、初心者支援のためここに強制転移させました。」
「初心者冒険者のうちは無料なので、よいのですがその後は教会などでうっている移転の書を所持していないと死亡しますので、きをつけてください。移転の書は体力が1になったときに発動し教会に移転します。」
(あぁ、そういば、このゲーム死亡するとデータきえるんだったな)
なんとなく何処からか怒りが湧いてきてさけんでしまった。
「くそ運営めぇーーー!!」