パーティー(二重)
八十七話目です。
「それでは、国王よりご挨拶です!」
今現在、建国パーティーの真っ最中。そして、俺の挨拶の番になった。しかし! 普通に挨拶はしない! おれの不満をぶちまけてやる! フハハハハハハ! パーティーを台無しにしてやる!
「って、知り合いしか来てねぇじゃねぇか!」
パーティー会場には、知り合いしかいなかった。つまり、俺の事情を理解しているという事、愚痴っても意味がない!
「くっそ! 誰だぁぁぁぁぁ!!! 知り合いだけで、パーティーしようって決めたの!?」
全員手を挙げる。
「全員共謀!? 完全に逃げ道無くそうとしてるな、お前らぁぁぁぁぁぁ!!!」
王らしくしろって? 煩い! しるか、王らしくなんて、俺は俺のやりたいようにやる!
「えーと、この度。勝手に王にしたてあげられました。レイです。えーと、俺は国を運営するつもりはありません! ここを貰えるよう他国に要請した、内政チートクラスメイト! お前、国王補佐官な、代わりに国の運営宜しく!」
驚愕の表情を浮かべるクラスメイトこと、山内。
「ふざけんな! 俺は陰の王をやるんだよ!」
「王じゃなくて、女王だろうが! 女なんだから、男口調直せ!」
「やだ!」
「とにかく、王命令ですぅー、従ってくださいー。」
その後、色々な役職を勝手に決めて、国の運営を投げた。これが、俺の抵抗だ! ぶつくさ言ってるヤツらには、ウィロウ王国更地にしてもいいんだぞ? と、脅しておいた。
そして、建国パーティーも終わり
◇
「結婚式ってわけだよこのやろう!」
「誰に言ってるんだ?」
「誰でもいいだろ?」
俺は新郎控え室で、マコトと一緒にいた。
「良かったなー、あんな綺麗な奥さんが四人も出来て。」
「いきなりじゃなければな。一言ぐらい言ってくれよ。」
「言ったら、絶対阻止しただろ。」
「当たり前だ。」
マコトと話し合っていると、時間がきたのか、人が呼びに来た。
結婚式のアレコレを聞いたが、新郎が新婦に一人ずつキスをして、終わりらしい。
「すっとばしすぎじゃないか?」
「長ったらしいのは、嫌だろ?」
「まぁ、嫌だけど。」
くっ! こうなったら結婚式でもやらかしてやる!
◇
「それでは、新郎の入場です!」
目の前の扉が開く、すると、会場にいた人達が驚く。それは、そうだろう。俺がいないのだから。
「あれ、新郎は? え? もう来てるハズ? どうゆう事?」
クックック、こういう事さ【憑依】!
「フハハハハハハ! シェテ改め、レイ見参!」
シェテの姿で高々と宣言する。
『ちょ、師匠まさか!』
「まさか。」
「レイくん、まさか。」
「レイ、まさか。」
「フハハハハハハ! その『まさか』だ! この姿のまま、結婚式を済ませてやる! まずは、ヒツキ!」
「え、ちょっと待ちな………んんん!」
よし、ヒツキ完了!
「ふっふっふ。次はコユキ!」
『師匠! これ私にもダメージが!』
「レイくん、落ちついてください!」
「HAHAHAHA! 怒ってるんだよ、俺は? だから、思い通りにはさせない!」
「ま、待ってくださ……んん!」
コユキも完了!
「次はフィーだ!」
「や!」
「そうか、なら。」
【憑依】解除からの【憑依】!
「あれ?【憑依】解けました!」
「次、シェテ。」
「え? ……んん!」
【憑依】解除! これで、計画終了! フハハハハハハ!
◇
「師匠! さっきのは酷いです!」
「最悪。」
「酷すぎます!」
「やり直しを要求するわ!」
「酷い? 最悪? やり直し? フハハハハハハ! 俺に黙って色々やったくせに?」
「「「「………う。」」」」
まぁ、俺の抵抗はここまでにしますか。最初は
「悪かったとは、思うわよ? で………んん!?」
「「「え?」」」
次は……
「あの? レイく………んん!?」
よし、次は
「師匠? 何がどうな…………んー!?」
最後は
「レイ?」
「ちゃんと段階を踏んでくれれば、あんな事しなかったんだがな。」
「ん………」
これで、全員だな。
「ちょっと待ちなさい! フィーだけ優しくないかしら?」
「そうですよ! やり直してください!」
「もう一度です! 師匠。」
「じゃあ、私も。」
「はぁ、たく。」
そんなこんなで、ウィロウ王国の建国記念日は、過ぎていった。
作「ただでは終わらせないんだね。」
霊「次回は何があるんだ?」
作「……実は、ウィロウ王国のネタがもう無い。」
霊「全然、ウィロウ王国編じゃねぇじゃねぇか!」
作「悪いけど、次回から現代編入るわ。ごめん。」
霊「長めにしろよ。」
作「出来る限り頑張るよ。」