幕間その1 彼との出会い。
幕間その1です。
フィー視点です。
そういや、フィーにたいして、レイは自己紹介してねぇな、と、七話目を書き終えた時に気付いたので、この話でレイが自己紹介をしたことにしました。
「それじゃあ、フィネアさん、護衛お願いします。」
「ん。分かった。」
私の名前はフィネア。Cランクの冒険者。
今回は、馬車の護衛依頼を受けた。そして、今回の依頼で、彼に会ったのだ。
◇
「金目の物を置いていけ!!」
盗賊。めんどくさいヤツらがでてきた。というか、数が多い。さっさと、倒そう。
「と、盗賊だ!」
「に、逃げろ!」
あ、だめ勝手に動いちゃ。
「GROOOOOOOOO!!!!!」
あ。
「ぎゃああああ!!!」
食べられた。依頼失敗だ。モンスターは満足したのか何処かへ行ってしまった。どうせなら、こっちに来て、盗賊を追い払ってほしかった。
「なんだかよくわからねぇが好都合だ。」
「しまった。」
モンスターに気をとられていたら、盗賊に囲まれていた。
「へっへっへ、お嬢ちゃん諦めて俺達のものになりなぁ。」
キモい。いやだ。
「嫌だ。」
そう言って剣を振るう。
「おっと危ねぇなぁ。」
む。盗賊のくせに避けるとわ。
「いい加減諦めな、お嬢ちゃん。」
「ん。断る。」
「へへ、この人数相手に勝てるわけないだろ?さっさと諦めな。」
その時、森の中から男の人が出てきて、風の魔法で盗賊を二人ほど倒した。
「な!?誰だいったい。」
無詠唱すごい。それより彼がつくってくれたチャンスを利用しよう。
「よそみ。」
「ぐわぁ。」
盗賊を一人斬りすてる。すると彼が、今度は火の魔法で盗賊を倒した。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」
「熱い!熱い!誰か消してくれーーー!!!」
「くそっ!誰だ!卑怯だぞ、出てこ…ぐぉ。」
「すきだらけ。」
その後は、彼が魔法で牽制と撃破、すきができたら私が斬りすてるを繰り返して、全員倒した。
「ふぅ。」
そうだ、彼にお礼を言わないと。
「助けてくれて、ありがと。」
「……え。」
何故か、彼は驚いて後ろを見る。何もいない。こちらを見て、自身を指差す彼、私は頷く。
「えーーーー!!俺のこと見えるの!?」
「? なんで?」
「いや、だって。」
そう言って足元を指差す彼。
「……浮く魔法?」
「いや、ちがうだろ!?俺は幽霊なんだよ!」
「?レイス?」
「レイスはモンスターだろ!?俺は幽霊だ!この世界ではモンスターに見られるかもだけど。」
そう言われたので【鑑定眼】を使う。
■ ■
【名前】レイ・ヤナギ
【種族】幽霊
【年齢】17
【Lv】15
HP 650/650
MP 5000/5000
ノーマルスキル
【霊術:火】【霊術:風】【霊術:雷】
【精神攻撃耐性】【精神異常耐性】
エクストラスキル
【限界突破】【身体状態異常無効】
■ ■
【限界突破】を持ってるなんてすごい。それに、さっきのは魔法ではなく【霊術】というらしい。
幽霊というのも本当みたいだ。
「いい人?」
「いやまぁ、悪い“幽霊”ではないけど。」
「ならいい。」
「いいのか。」
「ん。」
◇
「そう言えば、名前なんて言うんだ?」
「フィネア。」
「フィネアか……、“フィー”って、呼んでいいか?」
フィー……、いい響き。
「ん。」
私は頷く。
「あなたは、なんていうの?」
もう知っているけど聞いてみる。
「俺は、“レイ・ヤナギ” レイでいいよ。」
「分かった。」
レイ、いい名前。これからいいことありそう。
設定 ギルドランク他について
〈ギルドランク〉
下から順に、F、E、D、C、B、A、Sです。
Sクラスにもなると、小国一つぐらいは、潰せます。
〈モンスターランク〉
下から順に、F、E、D、C、B、A、Sに加えB以上のクラスには、+、-が前につきます。さらに〈災害〉〈災厄〉などのクラスがあります。
レベルについて。
上限は全種族共通で、500です。【限界突破】があると無限に上昇します。
ステータス値について。
上限は全種族共通で、9999です。こちらも、【限界突破】があると。無限に上昇します。
測定不能について。
【限界突破】あるなしに関わらず、ステータス値が1兆を超えるとなります。〔LUK〕によくあります。
〔LUK〕が高くても、面倒事に巻き込まれないわけではありません。




