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獣人盗賊三兄弟、再び。

五十九話目です。

あの三人が、一話はさんで再登場!



「王都まで後、どれくらいだ?」



村から出発した俺達は、ブライルの王都を目指して歩いている。



「そうですね~、後十日ぐらいですかね?」


「食べ物足りるかな?」


「途中に村か何かあればいいな。」



ぽかぽか陽気の中、雑談をしながら歩いていると。



「いやー、あの連中やばかったな。」


「そうでヤンスね。盗賊として一回りも、二回りも、上でヤンシたね。」


「……………………………?」


「だよな~。王女様を誘拐するなんて、王家大好きな俺達にゃ、出来ねぇわ。」


「…………………………!?」


「え? 『王女様が誘拐されたなんて聞いてない? 助けに行く。』って、何言ってるでヤンスか、殺されちまうでヤンスよ!?」


「そうだ! バカな事言ってねぇで帰るぞ!」


「いや、助けに行けよ!」



何見捨てようとしてるんだ、コイツら。



「そうです! 酷すぎますよ!」


「最低。」


「てめぇらはいつぞやの…………………うるせぇ! 俺達なんかが本格的な盗賊に勝てるわけねぇだろ!」


「んじゃ、案内だけでいい。」


「案内だけならいいんじゃないでヤンスか? アニキ。」


「ちっ! しかたねぇなぁ、ついてこい!」






































「そういや、お前ら名前なんていうんだ?」


「あん? “ジルバ”だよ。」


「オイラは、“リグ”でヤンス。」


「………………………………。」


「えぇと、『自分は、“フェノ”っていいます。』って、言ってるでヤンス。」


「なんで、分かるんだ?」


「なんとなくでヤンス。」


「へぇ~……………………って、なんとなくかよ!? まぁいいか、俺は“レイ”だ。」


「“フィネア”、フィーでいい。」


「私は、シェテです!」


「そうか……………………っと、見えたぞあの洞窟の中だ。」


「あそこですか。あれ? フェノさんは?」



ん? そういやいないな……………………って、アイツ一人で乗り込んでるぞ!?



「まずい! 追うぞ!」



































洞窟の中に入ると、フェノのヤツが盗賊達をちぎっては投げ、ちぎっては投げしていた。何者なんだ? 鑑定っと。




■ ■



【名前】フェノ

【種族】獣人:狼族

【年齢】16

【Lv】250

HP500000/500000

MP10000/10000

STR 600000

VIT 500000

INT 500

MND 10000

SPD 300000

DEX 300

LUK 測定不能


ノーマルスキル

【格闘術】【体術】【仙術:水】【仙術:風】

【仙術:雷】【魔力纏:風】【魔力纏:雷】

【物理攻撃耐性】


エクストラスキル

【魔力纏:複】【剛力】【剛身】


ユニークスキル

【変化スキル:燼滅狼】


種族スキル

【野生の勘】【獣化】



■ ■



何コイツ!? めちゃくちゃ強いじゃん。



「なんでアイツに俺達襲わせなかったんだ?」


「フェノは、俺ら二人に付き合ってるだけで、いいやつでな悪いことできないんだよ。」


「盗賊稼業が成功したこと、一度もないでヤンスし。」


「お前ら盗賊向いてねぇよ。」


「そこにもいたか! 【ファイヤーボール】!」


「リグ!」


「はいでヤンス!」


「「【二重仙術:双岩盾】!!!」」



地面からつきだした岩の盾が、相手の魔法を防ぐ。


「なっ!?」


「いくぜ! 【仙術:鎖岩縛】!!!」



岩の鎖が、相手の動きを封じる。



「くらうでヤンス! 【仙術:岩捻拳】!!!」



地面から、捻るように繰り出された岩の拳が、相手を、岩の鎖ごと吹き飛ばす。



「「大勝利!」」


「お前ら、冒険者とかやれよ。」
















■フェノ■














「……………………! (くらえ!)」


「なんだこい……ぐぺっ!」



自分は今、王女様を探しながら盗賊達を殲滅している。



「このやろ! ぐぴゃっ!」


「……………………。 (邪魔するな。)」



倒し損ねたヤツらは、兄さん達が倒しているだろう。あの二人も、悪いことなんかやめればいいのに、柄じゃないんだから。



「てめぇ、俺の部下をよくも!」



どうやら、盗賊の親玉のようだ。



「ぶっ殺してやる! 【変化】!」


「…………………! (【変化】か………なら、【変化】!)」













―――――――燼滅狼















「て、てめぇも【変化】が使えるのか。」


「………………………! (“獣人武術”【崩拳】!)」


「なっ!? がはっ!」



たいしたヤツじゃなかったみたいだ。それより王女様はどこかな?

























いた! とりあえず、牢屋の鍵がないから、壊して。



『バキッ!』



「……………………。 (もう大丈夫ですよ。)」


「助けていただき、ありがとうございます。何かお礼を……………」


「…………………。(そんなもの要りません、当然の事をしたまでです。ご無事でなにより。)」


「なんて素敵な人なんでしょう。(ぜひ、婚約を………………)」



最後の方に、何か言っていたようだけど、よく聞こえなかった。何を言ったんだろう?

フェノは、獣人側主人公ポジです。

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