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シェテの故郷

五十八話目です。



「見えてきましたよ! あそこが、私が暮らしていた村です!」


「ほ~。あそこがそうか。」



途中、盗賊が出てきたりもしたが、無事にシェテの故郷へ着く事ができた。っと、そんなこんなで、村に着いたようだ。



「イルグさん、ウルグさん、お久しぶりです!」


「シェテちゃん? おおシェテちゃんか!」


「久しぶりだなぁ、シェテちゃん。」



どうやら、シェテの知り合いだったらしい。



「ご紹介します、一緒に旅をしている、フィーさんと、師匠のレイさんです!」


「どうも、レイです。」


「フィー、よろしく。」


「シェテちゃんの仲間か、歓迎しますよ!」









「あぁ~、シェテお姉ちゃんだ~。」


「あら、ほんと久しぶりねぇ、シェテちゃん。」


「おお、シェテちゃん久しぶり~。」


「お久しぶりです~、皆さん!」



シェテのヤツ、人気者だな。









































「着きました、ここが私の家です。」



村にある、シェテの家に着いた。



「昼食作るね。」


「頼んだフィー。」


「私は少し外に用事が。」


「分かった。」



俺も料理が出来るまで暇なので、外に出ることにした。

外に出て家の裏手にまわると、シェテが3つ並んだお墓の前で座っていた。



「シェテ。」


「覚えてないんです。」



おそらく、家族の事だろう記憶を見た者としては、何とかしてやりたいが……………………よし。



「思いだしたいか?」


「そうですね……………………記憶を無くした時の、村の皆さんの反応からして、辛い事があったんだと思います……………………」



記憶の中のシェテは、“変化”した後の事を知らないようだ。そのせいで、“勘違い”をしている。俺は“虎”に教えてもらったが。



「………………でも、辛くても思い出したいです。先に進めませんから。」


「なら、何とかしてやる。」


「…………………え?」


「俺の能力を使えば、出来ると思う。今夜でいいか?」


「…………………はい。お願いします。」



どうやら、覚悟を決めたようだ。乗り越えられるかは、シェテ次第だな。



「できたよ~。」


「は~い!」


「先行っててくれ、まだやることあるから。」


「分かりました!」



シェテが行ったのを確認し、お墓の方を向く。

微弱ながら、“3つの魂”があるのが分かる、その魂が不安そうにしているのも。



「アイツなら大丈夫、きっと乗り越えられます。だから、笑って送り出してください。俺も、フィーもついていますから。」



そう語りかけると、3つの魂が、安心したように光った。


































「シェテ、準備はいいか?」


「はい。お願いします。」


「分かった、【憑依】」



久しぶりにシェテに“憑依”をする。



「集中しろ、いくぞ。」


『はい。』



【憑依】【記憶視】を利用し、シェテに自身の記憶を見させる、できれば、“虎”とも合わせられればいいが。




































朝が来た。



「シェテ、大丈夫そうか?」



そう聞くと。



「はい! 完全に吹っ切れました。いやー、ここまで清々しい朝は、初めてですよ!」


「そうか。」


「はい! そうだ、明日は“ブライル獣王国”の王都を案内しますよ!」



もう、大丈夫みたいだな。これで安心できた。

シェテの、過去の解決の話はまたの機会に

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