呪いの塔その1
五十四話目です。
「なぁ。」
「なんですか? 師匠。」
「俺達なんでどーみても『呪われてますよ! この塔!?』って言える塔の前に来てるんだ?」
そう、俺達はいつの間にか、海の上にポツンと立っている塔の前に来てしまった。
『これが。』
『呪竜の塔か。』
え、そんな名前なの? ならこの塔が原因じゃね?
「そんな名前の塔なんですか?」
『『いや、言ってみただけ。』』
「おい、誰かこいつら海に落とせ。」
『『ふざけた事言ってすみませんでした!』』
ったく、こいつらを何とかするほうが早いんじゃないか。
「レイ帰ろう、今すぐ帰ろう。」
フィー、復活したのか、骸骨連中を見ないようにしてるな。震えてるし、ここはフィーのためにも帰りますか。
「よし! 帰るぞ。」
「分っかりました!」
『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』
『なんでや!』
『一緒に行こうぜ!』
「いやだって、俺ら関係ねぇし。」
フィーが可哀想だし。
『けっ! いいぜ、俺達だけで行ってやる!』
『『『『『『そうだ、そうだ!』』』』』』
お~、行ってこい、行ってこい。
◇
「で? 入った感想は?」
しばらくして、無言で全員出てきたので、聞いてみると。
『『『『『『『さ、最高でした。』』』』』』』
「骸骨って、血 出るんですね。」
本当にな、なぜか全員鼻血をだしていた。でも、なぜ鼻血? 最高、鼻血……………………は!
「シェテちょっと中、見て来てくれないか?」
「え? まぁ、分かりました。」
「で? どうだった。」
「骸骨の置物がいっぱいありました!」
へ? 骸骨? ま、まさか。
『めちゃくちゃいい女だったよな。』
『あぁ、いい雌骸骨だった。』
『もう一回いくか。』
『『『『『『そうだな!』』』』』』
やっぱこいつら黙らせよう。
◇
現在俺は、フィーと、シェテと一緒に塔を登っている。
たまに、音に驚いたフィーがビクッとしたり、シェテが骸骨の置物を倒しちゃったりと、色々あったが、一番上についた。
「なんか、扉がありますね。」
「開けるぞ。」
「うん。」
『ギギギィィ』
『オォォォォォォォ!!!』
「あ、なんかいましたね!」
えーと、鑑定っと、なになに【キング・マミー】だ……………と………………あ、ヤバい。
「【シャイン・ドラグ・バースト】」
あ、やべ。
「〔地神の大壁〕」
『ドガァァァァァァァァァァン!!!』
「フィー今度は一言、言ってくれ。」
「ご、ごめん。」
「あ! なんかありますよ。」
んん? どれどれ?
「宝箱?」
「ですね。」
よ~し、開けて見るか。
『ハズレで~す、残念~♪』
「「「……………………………。」」」
『ブチッ!』
「「あ。」」
◇
『あれ? お二人だけですか?』
「とにかく! ここから離れますよ!」
「うん、早く逃げよう。」
『? 何からです?』
「「レイ(師匠)。」」
『『『『『『『え?』』』』』』』
「こんな塔、消し飛ばしてやる!〔霊神の天罰〕!!!」
『カッ!』
『あのぉ、本当に塔消えちゃったんですが。』
「「さすが! レイ(師匠)。」」