呪いの海
五十三話目です。
『おいおいおい、あんた達ここは“呪いの海”だぜ、さっさと離れたほうがいい。』
俺達は今、幽霊船? に乗っていた船員…………
骨だけになった船員から忠告を受けた。
「なるほど、だから幽霊船みたいなのに乗った骸骨がでてくるんだな。」
『『『『『『『え?』』』』』』』
なんで驚くんだ? 自分達のことなのに。
『えぇ、そんなの出てくるの? やだなぁ。』
『やべぇ、やべぇよ。』
『急いでここから離れたほうがいいな。』
『応! あんたらも早く逃げたほうがいい。』
「「いや、お前らだよ!」」
こいつらバカなの!?
『えぇ!! じゃあ、皆が骸骨なの、俺の目が変だからじゃないの!?』
『俺の目正常だったのか。』
『よかった~、誰かに診てもらおうかと思ってたんだよ。』
こいつらバカにも程がある、なんで今の今まで気付かないんだよ。
『そうか、俺達もう呪われてたのか。』
『『『『『『『アーハッハッハ、ってえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』』』』』』』
「レイ、さっきから煩いけど、何か……………」
あ、フィー。
『『『『『『『あ、どうも。』』』』』』』
『バタンッ!』
あ、気絶した。
◇
「なるほど、呪いがかかった経緯は分からないと、うん、諦めろ。」
「ですね。」
『『『『『『『そんな、殺生な。』』』』』』』
いやだって、ねぇ。後、フィーはまだ気絶している。
『そこをなんとか、助けてください!』
『なんでもします!』
『呪われたままはいやぁぁぁぁぁ!!!』
「ちなみに、お前らどのくらい呪われてるの?」
『『『『『『『……………………』』』』』』』
え? まさか、もしかして?
『『『『『『『さぁ?』』』』』』』
やっぱ、こいつらバカだ。
◇
「ククク、どうやらまた、哀れな犠牲者がやって来たようですよ、姫様。」
「デプププ、ボ、ボクあの女の子達欲しいんだな。」
「ダーメ、あの娘達は私のコレクションにするんだから。」
「ククク、相変わらずですね。姫様はどうします?」
「………………………………。」
「ふむ、分かりました。」
黒い無地の仮面をつけた男、デップリと肥え太った男、包帯グルグル巻きの女、そして、姫様と呼ばれている純白のドレスを着た少女が、話をしていた。
「では、我々は失礼します。」
「………………………………。」
『ギィ…………バタン!』
「…………………………あのレイと呼ばれていた人…………………。」
姫様と呼ばれた人物は、うっすらと笑みを浮かべた。
「……………フフフフフフ。」