盗賊と、見える少女
六話目!
ヒロイン?が登場します。
「ふんふん、ふ〜ん。ふふ〜ん。」
鼻歌まじりに森を行く。たまに出るモンスターは、霊術で倒していく。霊術のレパートリーはこんなかんじ。
【霊術:火】〔鬼火〕〔煉獄〕
【霊術:風】〔鎌鼬〕
【霊術:雷】〔インドラ〕
まだこれしか出来ていない、というのも【霊術】に、どんな技があるのか分からないので、オリジナルしかないのだ。今度【霊術】の本があったら、なんとか見てみようと思う。
「ん?」
その時、森の外のほうから声が聞こえてきた。声のしたほうに行ってみると。
「おぉ〜、テンプレだな〜。」
行って見ると、盗賊が馬車を襲っているみたいだ、というか、盗賊側は十人以上いるのに、馬車側はもう一人しかいないみたいだ。その人をよく見て見ると。
背中あたりまで伸びた銀色の髪、切れ長の空色の瞳をした、美少女だった、ロングソードのような、剣を持って、たった一人で盗賊と戦っている。まだ諦めてはいないみたいだ。
「いい加減諦めな、お嬢ちゃん。」
「ん、断る。」
「へへ、この人数相手に勝てるわけないだろ?さっさと諦めろ。」
よし、助太刀しよう。まず、〔鎌鼬〕を発動、二人ほど盗賊の首を切り落とす。って俺こんな即決でよく人を殺せるな、幽霊だからか?
「なっ!?誰だいったい!」
「よそみ。」
「ぐわぁ。」
盗賊は驚いてるのに、あの娘冷静だな…、次は
〔煉獄〕いってみよう。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」
「熱い!熱い!誰か消してくれーーー!!!」
「くそっ!誰だ!卑怯だぞ、出てこ…ぐぉ。」
「すきだらけ。」
こんなかんじで、俺が“霊術”で牽制と撃破、銀髪の娘が、盗賊が怯んだすきに斬りすてる。という、サイクルを繰り返し、盗賊を殲滅した。
「ふぅ。」
さすがに、疲れたようだ。俺のことは見えないようだし、もう行くか。
「助けてくれて、ありがと。」
彼女は、俺の方を見てそんなことを言った。
「……えっ。」
俺は思わず後ろを見た。誰もいない。もう一度彼女の方を見て、自分を指差した。
コクリ、と頷く彼女。
「えーーーー!!俺のこと見えるの!?」
「? なんで?」
「いや、だって。」
そう言って、自分の足元を指差す。
「……浮く魔法?」
「いや、ちがうだろ!?俺は幽霊なんだよ!」
「? レイス?」
「レイスは、モンスターだろ!俺は幽霊だ!この世界ではモンスターに見られるかもだけど。」
「いい人?」
「いやまぁ、悪い“幽霊”ではないけど。」
「ならいい。」
「いいのか。」
「ん。」
◇
「そう言えば、名前なんて言うんだ?」
近くの町に行きたいと言ったら、案内してくれると言うので、案内してもらっている時に名前を聞いてみた。
「フィネア。」
「フィネアか……、“フィー”って呼んでいいか?」
「ん。」
勝手に略してしまったが、OKも出してくれたし、どことなく嬉しそうなのでよかった。
そこでふと気になって、フィーの《ステータス》を確認すると。
■ ■
【名前】フィネア・ベル・アレクル
【種族】 人間
【年齢】16
【Lv】23
HP 2000/2000
MP 1500/1500
霊力 300000/300000
STR 950
VIT 560
INT 620
MND 520
SPD 850
DEX 800
LUK 測定不能
ノーマルスキル
【水魔法】【光魔法】【魔力刃:無】
【魔力刃:水】【魔力刃:光】【状態異常耐性】
エクストラスキル
【空間魔法】【思考加速】【鑑定眼】
【魔力刃:空間】【魔力刃:複】
ユニークスキル
【千剣舞踏】【異名スキル:剣舞姫】
種族スキル
【無魔法】【生活魔法】
■ ■
(な、なんか色々すごいな。まぁ、今はいいか、それより、名字の“アレクル”って、どこかで聞いたことあるな。ま、いいか。)
俺はこの後、すぐにフィーの名字について忘れてしまうのだが、それが後々で面倒なことになるのだが、それはまたの話。
突然人物紹介その2
“フィネア・ベル・アレクル”
備考:ヒロイン?その1。“アレクル”という国と関係あり?主人公が初めて会った現地人。無口な美少女で“幽霊”が見える。剣の達人。霊力保有量が主人公についで多い。
フィネアスキル紹介
【水魔法】
MPを消費して“水属性”の魔法が使える。
【光魔法】
MPを消費して“光属性”の魔法が使える。
【魔力刃:無】
剣などに“無属性”の魔力を纏わせ強化できる。
【魔力刃:水】
剣などに“水属性”の魔力を纏わせ強化できる。
【魔力刃:光】
剣などに“光属性”の魔力を纏わせ強化できる。
【状態異常耐性】
精神、身体両方の状態異常を軽減する。
【空間魔法】
MPを消費して“空間属性”の魔法が使える。
【思考加速】
思考速度を100倍にできる。
【鑑定眼】
鑑定の上位スキル。
【魔力刃:空間】
剣などに“空間属性”の魔力を纏わせ強化できる。
【魔力刃:複】
二属性以上の“属性”で【魔力刃】を発動できる。
【無魔法】
MPを消費して“無属性”の魔法が使える。
【生活魔法】
MPを消費して“生活魔法”が使える。
【千剣舞踏】
いくつもの、“透明な剣”を空中に創造し操れる。
【異名スキル:剣舞姫】
剣系統の武器を持った戦闘のさいのみに関し、〔DEX〕〔SPD〕の値が100倍になる。
奥義【舞イ散ル流浪ノ刃】が使用できる。
“生活属性”はなんか違うと思い。『“生活魔法”が使える。』という、表記にしました。
自分的に分かりにくいと思ったスキルと、
【異名スキル】“奥義”については次話で解説します。