鬼ごっこの終わり。
五十話目です。
『ふんっ!』
「あっぶね!」
『避けるな、小僧!』
「いや、避けるよ!」
どうも、皆さんレイです。鬼ごっこの最中ですよ、今追ってきてるのは。
『待てい! 小僧!』
渋いかんじのカピバラ。
『逃げなくてもいいじゃない! もう!』
オカマのフラミンゴ。
『ヒャッハー、まけjmpたかさやvjwpgやなは!』
頭のネジがいくつかイッちゃってるキリン。
この三体です、はい、皆ぬいぐるみです。そろそろ逃げるのが辛くなってきた。
「は!」
俺は今天才的な思いつきをしてしまった! 霊体になれば、捕まらないんじゃね! さっそく、実行!
『つ〜かま〜えた! ってあれ?』
フハハハハハ! 当たらなければどうということはない!
「ち、ちょっとレイお兄ちゃん! それはズルいでしょ!」
「俺は、どんな遊びでも全力を出すのさ!」
これで、絶対に捕まらない! つまり、俺の完全勝利!
「あ〜あ、私の護衛の皆もやられちゃった。」
護衛? そんなのいたのか、まぁ、他の皆が倒したみたいだしこれで、正真正銘俺達の完全勝利だ!
「復活させよ〜と。」
「は!? 復活!?」
「ここは、私の創った空間だよ、基本なんでも思い通り。」
基本ってことは、俺達みたいなのは無理ってことか。
◇
■フィー視点■
「なかなか出口見つかりませんね。」
「うん、そうだね。」
コユキと一緒に出口を探してるけど、なかなか見つからない。
「ぐへへ、美少女二人と一緒、俺にもツキがまわってきたか。」
なんか変態がいる、後でレイに頼んでボコボコにしてもらおう。
「ククク、見つけましたよ。」
「ホホホホ、もう逃がしマセンヨ。」
「なっ!? “ふぁんとむ”!?」
「“くらうん”まで!?」
倒したハズの二人が何故か現れた。
「ちっ! 面倒な。」
「倒す!」
「はい! 頑張りましょう。」
◇
■シェテ視点■
「ネアちゃんありがとう。」
「いやいや、シェテちゃんこそ大丈夫?」
「うん。」
ネアちゃんに助けられて、師匠を捜索中です。
「う〜ん、こうなったら……………………」
「まさか………………………」
「じゃじゃ〜ん、【誰でもミツケールくん】だよ!」
「すごい!」
これなら、師匠もすぐ見つかります!
「ん? あれ?」
「どうしました?」
「どうやら、空間がかなり歪んでるようで、場所の特定が出来なかったよ。」
「え!?」
「でも安心して! すぐバージョンアップするから!」
流石ネアちゃんです!
「「そんなことやってていいのかな〜♪」」
え?
「「“とりっく・すたー”参上〜♪」」
「嘘!?」
「復活が早すぎないかな?」
「今度!」
「こそは!」
「「倒してあげる〜♪」」
「やるしかないか。」
「はい! 頑張りましょう!」
◇
「これで、レイお兄ちゃんが捕まらなくても、他の人達は時間の問題だね。」
「確かに…………………なら奥の手だ!」
「奥の手?」
俺は床に触れて…………………
「【終ワリ之始マリ】」
奥義を使用した。