これから。
四十話目です。
「ここに何故、コーヒー牛乳があるのかなど!」
「どうでもいい!」
「風呂上がりにコーヒー牛乳があったら!」
「飲めばいい!」
「「それが常識!」」
マコトと一緒にはっちゃけながら、売店で売っていたコーヒー牛乳を飲む。
「私は普通が一番です!」
「フルーツ牛乳美味しい。」
シェテは普通の牛乳、フィーはフルーツ牛乳を気に入ったようだ。
「ん〜、ボクは微妙だなコレ。」
「私もニガテです。」
ネアと、コユキはあまり好きではないらしい。
「それにしても、友よ!」
「ん? どうかしたか? マコト。」
「風呂上がりの浴衣を着た少女とは、むふっ。いいものだな。」
「そんな事言ってると、また、オシオキされるぞ。」
「これぐらい、いいじゃないか。」
「はぁ、俺ちょっと風に当たってくる。」
◇
「レイ。」
「どうした? フィー。」
夜風に当たっていると、フィーが着た。
「これからどうするの?」
「ん? そうだな〜。」
「………………もとの世界に……………帰る?」
身体を取り戻した後、俺の事について色々と、フィーとシェテに話した。シェテは無邪気に「師匠のいた世界…………行ってみたいです!」とか言っていたが、フィーは何か考えていたようだった。それがこの事かな?
「マコト達の話では、帰れないらしい。」
「………………………………。」
「だが。以前、神と話した事があるんだけど、神が言うには、帰れなくはないらしい。…………………難しいらしいが。」
「………………………………。」
「まぁ、まだ色々やりたい事や、気になる事があるから、それがすんだら帰る方法を探してみる。」
シェテの過去の事とか、魔王の事とか。
「やっぱり帰るの?」
「いや、帰らないよ。」
「…………え?」
「フィーとシェテを置いて帰れない、最高の仲間だからな。」
「仲間………………。」
「うん。 それに、帰る方法といっても、一方的に帰るんじゃなくて、行き来できる方法を探すよ。」
「その方法がなかったら?」
「そしたら、この世界にいるしかないな、だからその時はよろしくな。」
「うん! 分かった。」
ニッコリ微笑むフィーに、俺も微笑みかえした。
月明かりの下これからの事に思いをはせた。