スキルを知ろう
三話目です。
「はぁ」
本日、何度目かの溜息をはく。
(なんで、なんで幽霊なんだよ。)
叫んだ後、冷静になって、本当に幽霊なのか確かめてみたが、木に触ろうとしたら通り抜けるし、地面から浮くしで、本当に幽霊になったようだ。
(まぁ、なったもんはしょうがないし、とりあえず、持ってる“スキル"の能力を調べるか。)
幸い幽霊なので、モンスターに見つかることもないし、声も聞こえないようだ。たまに、カンのいいやつは、何かいるように思うようだが、俺の姿が見えないので、すぐに何処かへ行ってしまう。
(まずは、ノーマルスキルからだ。)
スキルは、《ステータス》に書かれている見たいスキルをタッチすれば、詳細を見ることができるのでさっそく。
(“ステータス"っと、んでスキルっと。)
■ ■
【霊術:火】
自身の霊力を消費して“火属性"の霊術
をつかえる。
【霊術:風】
自身の霊力を消費して“風属性"の霊術
をつかえる。
【霊術:雷】
自身の霊力を消費して“雷属性"の霊術
をつかえる。
【精神攻撃耐性】
精神に対する攻撃を軽減する。
【精神異常耐性】
〔魅了〕や〔恐怖〕などの精神
に関する状態異常を軽減する。
■ ■
「へぇ〜」
さて、三属性ある霊術は、おそらく魔法の、魔力を使わず霊力を使う、ようなものだろう。耐性の二つはその名の通り、軽減するスキルだろう。
(つぎは、エクストラスキルだ。)
■ ■
【限界突破】
Lv上限や、ステータス上限を超えて
Lvや、ステータスが上昇する。
【身体状態異常無効】
〔毒〕や、〔麻痺〕などの、身体に関する
状態異常を無効化する。
■ ■
どちらもシンプルだが、かなり強力なスキルだ。
(つぎは…ユニークじゃなく、種族スキルからいってみよう。)
■ ■
【透過】
実体のあるものを通り抜ける。
【憑依】
人間や、動物等の器に入り操ることが
できる。(植物や、鉱物は不可能。)
ただし、器に意識がある場合、憑依さ
れる側が承諾しないかぎり、憑依できる
確率が下がる。(憑依できる確率は、霊力
に依存する。)
【物理攻撃無効】
物理的な攻撃を無効化する。
■ ■
おお、幽霊っぽい能力だ。
(最後にユニークスキルだ。)
■ ■
【魂魄破壊】
自身が憑依した対象の魂を任意で破壊
できる。防御無効スキル。
【魂視】
魂を視ることが出来るようになる。また、
魂の良し悪しや、状態を知ることが出来る。
魂のあるものに限り、ステータス鑑定が
出来る。
■ ■
(【魂魄破壊】強ッ!憑依しなきゃだめだけど。
一度憑依したら、任意で必ず殺せるのか。
【魂視】のステータス鑑定は石や、木は鑑定出来ないみたいだ。)
一通り調べてみたので、試してみようと思う。ただ【憑依】や、【魂魄破壊】は、またの機会にしようと思うので、【霊術】と、【魂視】を試そうと思う。
(ちょうど、スライムがきたな。【魂視】っと。)
魂を視てみたが、よく分からない。色は青白い?みたいで、魂の良し悪しは分からなかった。今度人間に試してみようと思う。つぎはステータス鑑定だ。
■ ■
【名前】無し(スライム)
【種族】モンスター(粘性生物)
【年齢】2
【Lv】5
HP 50/50
MP 3/3
STR 5
VIT 3
INT 1
MND 2
SPD 2
DEX 2
LUK 1
種族スキル
【吸収】【分解】【物理攻撃耐性】
■ ■
うん、弱い。スキルもなんとなく分かるし。
ただ〔STR〕と、〔VIT〕負けた…。orz
少し落ち込んだが、とりあえず倒そう。
【霊術:火】でいいかな。でも、どうすりゃいいんだ?とりあえず霊術と、火から連想して
〈鬼火〉をイメージしよう。
ボゥッと、青紫色の火が手のひらに灯る。
「おぉ、出た。んで、これを放つと。」
〈鬼火〉が当たったスライムは、燃え尽きて消えた。
「威力高いな、無詠唱も簡単に出来たし。」
レイは、こう言っているが“霊術" “魔法"限らず無詠唱は簡単には出来ない、また普通の【霊術士】が〈鬼火〉を使ってもこんな威力にはならない。
「う〜ん、今日はもう寝るかって、幽霊って眠れるのか?」
もう、暗くなってきたので、そう思ったが眠れるのかは分からなかった。とりあえず、そのまま宙に浮いて横になり、目を瞑った。
(明日は、Lv上げでもしますか。)
そんな事を思いながら眠りについた。
設定 霊力について。(読まなくても大丈夫です)
この世界の人の霊力保有量
普通の人:0〜9
霊をなんとなく感じる人:10〜99
霊が見える人:100以上
【霊術】を使う人:1000〜5000
主人公:600000〜
こんなかんじです。【霊術】を使うには、けっこうな保有量が必要です。(主人公は規格外ですね)
霊力は、生まれつきの値から上昇することは、ほとんどありません。(主人公はまだ上昇します)
つぎに、【憑依】についてです。
憑依に必要な霊力の量は、最低でも相手の三倍は必要です。主人公は基本、誰にでも憑依できます。(“基本的"にはですが)