異世界召喚から始まる幽霊生活
2話目です。
「ふわぁ〜」
あくびを噛み殺して、高校に向かうこの少年の名前は、『柳 霊』少しイケメンだが、いたって普通の高校生だ。
◇
「よぉ、レイ、おはよう。」
「あぁ、真か、おはよう。」
友人の一人である、白宮 真が話しかけてきた。いつも通りだ、いつも通りならここで…
「柳くん、白宮くん おはようございます。」
やっぱり、学年一の美少女である、深山 小雪が挨拶してきた。
「おはよう、深山」
「おっはよーう、いやー、小雪ちゃんは今日も可愛いなー。」
「白宮くんありがとうございます。柳くんはそろそろ、小雪と、名前で呼んでください。」
いやいや、ただでさえまわりの、男連中から睨まれているのだ、名前でなどよんだらどうなるか…
俺が、それは無理と言うと、「いつか呼んでもらいますから。」と言われた。まぁいつかは名前で呼ぼうと思う。
◇
「おーい、お前らさっさと席につけHR始めるぞ。」
担任の山崎が、HRを始める、またいつも通りの日常が始まる。そう思ってた、この時までは。
突如光だす教室の床、驚き立ち上がるクラスメイト、床の光がまるで“魔方陣"のようだと思ったその時、俺達の視界は白くそまった。
◇
目を開けるとそこは、森の中だった。
「はぁ!?」
(いやいやいやちょっとまて!?俺は、今さっきまで教室にいたはずだ、それがなんで森の中に!?)
そう思った時近くの草むらが、がさがさと揺れた。
「ッツ!?」
思わずそちらを向くと、そこにはファンタジーお馴染みのモンスター“スライム"がいた。
◇
「はぁ!?」
(おいおいまさか、ネット小説でよくある異世界召喚ってやつかよ!?)
そう思っていると、スライムはこちらに気づいていないのか。どこかへ行ってしまった。
(ふぅ、ばれなくてよかった、この状況で襲われたら逃げるしかなかった。)
そう胸を撫で下ろした時、ふと思い付いた。
(ここが異世界なら、もしかして、“ステータス“っと)
■ ■
【名前】レイ・ヤナギ (柳 霊)
【種族】幽霊 (人間)
【年齢】17
【Lv】1
HP 500/500
MP 2000/2000
霊力 600000/600000 ※隠しステータス
STR 1
VIT 1
INT 10000
MND 20000
SPD 300
DEX 500
LUK 測定不能
ノーマルスキル
【霊術:火】【霊術:風】【霊術:雷】
【精神攻撃耐性】【精神異常耐性】
エクストラスキル
【限界突破】【身体状態異常無効】
ユニークスキル
【魂魄破壊】【魂視】
種族スキル
【透過】【憑依】【物理攻撃無効】
■ ■
(はぁ!?ツッコミ所が多すぎる、隠しステータスとか、LUKが測定不能とか、いや、それよりまず。)
「種族が“幽霊"って、どういうことだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
俺は、絶叫した。そして俺の異世界幽霊生活が、始まった。
【魂視】をノーマルスキルからユニークスキルに変えました。




