邪竜と、壊された日常と、あっけない最期。
十一話目です。
そろそろ、クラスメイト達のこと書かないと。とおもってきました。
視点が変わったりします。
どうしてこうなった?
ーー壊された町、荒い息を吐いているフィーと、シェテ。彼女達が対峙しているのは……。
……黒紫色の体をしたドラゴンだ。
まったく、本当にどうしてこうなった?
俺は町に着いた時のことを、思いだした。
◇
「やっと着いたな。」
「ん。」
「本当ですよ。」
やっとこさ、町に着いた。ここまで長かった。途中、巨大カタツムリがいたり。巨大ミミズがいたり。巨大ムカデがいたり。巨大たこ焼きがいたり。(最後のは、巨大なたこ焼きからタコ足がはえて動いていた。オクトボールと言うらしい。)
色々な、モンスターがいて時間がかかってしまった。
「で、この後どうする?」
「買い物。」
「じゃあ、私もフィーさんについて行きます。」
「俺は近くの森で、【霊術】の練習するわ。」
という訳で、俺達は別れて行動することにした。
◇
◆フィー視点◆
私は今、シェテを連れて買い物中だ。
「わ〜、色々ありますねぇ。」
本当に色々ある。こうなると、迷ってしまう。とりあえず、野菜は、じゃがいも、ニンジン、玉ねぎ、などなど…。
「鶏肉、豚肉、牛肉……、どれがいい?」
「豚肉がいいです!」
レイは何でも食べるからいいので、豚肉に決定。
「次は、服を買おう。」
「はい!動きやすさ重視で。」
「ん。」
レイが聞いたら「美少女なんだから、普段はもっと可愛い服着ればいいのに。」といいそうだが、ヒラヒラした服だと戦う時邪魔になるので、却下だ。
「よぉ〜、可愛い娘ちゃんたち。俺達と一緒に遊ばな〜い?」
頭の悪そうなヤツらがきた。
「何ですか?この頭の悪そうな人達?」
シェテは正直だ、だが正直すぎる時がある。だが、今回はほめよう。何故なら、バカどもは何を言われたのか分からず呆けている。今のうちに服屋に行こう。
「シェテ行こう。」
「はい!」
「おいおい、無視するなよ。」
「そうだぜ。これは、ちょっと痛い目みないと駄目かな〜?」
むぅ。もう立ち直ったか。
「邪魔。」
「そうです!邪魔しないでください!」
面倒だから、レイから習った当て身を食らわせて、気絶させよう。シェテは、もう一人気絶させてるし。さっさと倒せたので、服屋に向かう。
◇
「ありがとうございました〜。」
気になる服があったので、思わず買ってしまった。シェテと一着ずつ、レイにバレると着せられる可能性があるので、私の〔アイテムボックス〕に入れておく。
「これで、大丈夫ですね!」
「ん。」
その時だった、そいつが現れたのは、
ーー突然影がさす。
ーー上を見上げると、そこには……
……“邪竜”がいた。
◇
◆シェテ視点◆
嘘、嘘でしょ!?な、なんで“邪竜”がこんなところに!?……前にもこんなこと、思ったきが。いやそれよりも。
「フィーさん!」
「ん!」
倒せるとは思わない。でも、町の人が逃げるまでの時間稼ぎだけでも。
◇
「強すぎ…ます。」
「限界。」
いくら攻撃をくわえても、傷一つ付かない。
フィーさんの使った、【奥義】が少しだけ傷は付けただけだ。
「もう“アレ”を使うしか…。」
絶対に使いたくなかった、奥の手を使おうと思ったその時…。
ーー“邪竜”が突然口を開く。
「ッツ!?【ブレス】を撃つき!?」
「フィーさん!逃げましょう。早く!」
「無理、間に合わない!」
もうダメ。諦めかけたその時。
「〔雷神の槍〕ィィィィィ!!!」
“誰か”が私達の前に出て【ブレス】を受け止めた。
「レイ!?」
「師匠!?」
「悪い!待たせた !ってこいつの技威力高すぎ!もういっちょ、〔雷神の槍〕!」
師匠の技が“邪竜”の【ブレス】を相殺する。
「面倒だから、“アレ”を使うか。」
一帯何を使うのだろうか?“邪竜”を倒せる技を、師匠が持っているとは思えないが、その時は師匠を信じようと思えた。
◇
◆レイ視点◆
【霊術】のレパートリーを増やして帰って来てみれば、何故かドラゴンがいるという超展開だった。ちなみに、新しい【霊術】は次の二つ。
【霊術:風】〔風神の剣〕
【霊術:雷】〔雷神の槍〕
それじゃ、さっさとドラゴンを倒そう。
「【憑依】」
『GROOOOO?』
自身の異変に気付いたようだが、もう遅い。
『【魂魄破壊】!』
ドラゴンの魂が砕け散る。それを確認して、外に出る。魂を破壊しても生命活動は止まらないので、止めをさすため、首に全力で〔風神の剣〕を放ち両断する。
「ほい。終了っと。」
「「へっ?」」
二人共驚いてるな。
《Lvが上がりました。》
おっ、【Lv】上がった。
フィーの料理の腕前は三ツ星クラスです。
カレーでも作るんですかね。
【ブレス】
【竜の吐息】またの名を【ドラゴンブレス】基本的に【ブレス】と呼ばれます。竜の代名詞とも言われる技ですね、コレがないとドラゴンじゃない!と思います。